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新しいiPhone SE、驚きの製造原価とは

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廉価版とは言え歴代iPhoneから見ても信じられないほどの低価格で登場したiPhone SE、だからといってその性能が粗悪である事もなく、なんなら1世代前のiPhone XS Maxよりもベンチマークスコアは良いほどの製品です。

そんなiPhone SEは、今までハイエンド機を購入できなかった中〜低価格層のAndroidユーザーにも刺さるとまで評価されているのですが、この驚きの安さを実現したコストが明らかになりました。

安すぎて、下取り利用で利益無しか

先日発売となった新しいiPhone SEは、見た目はiPhone 8で中身は11と言われる仕様となっており、ベンチマークスコアでiPhone XS Maxを破るなど過去例を見ないほどのコスパを誇ったiPhoneになっています。

アメリカではiPhone SEの64GBモデルは399ドル(44,800円)で発売されているのですが、このiPhone SEの原価がおよそ217ドル(約23,000円)という調査結果が公開されました。

この調査を行なったのは日本のFomalhaut Techno Solutions社で、同社はiPhoneをはじめとした携帯電話機の分解・解析・原価計算などを行っている調査会社で、2010年にはiPhone 4の分解評価書籍などをリリースしています。

同社の調査によって明らかとなったiPhone SEの原価内訳は下図の通りです。

調査結果はiPhone 8と比較してコストがどう上下しているのか書かれているのですが、数値だけ述べるとiPhone 8よりも18%もコストが落とされており、その上であれだけの性能を叩き出している事になります。

これはiPhone SEに搭載されたほぼ全てのパーツが他のiPhoneで量産済みのパーツである事が理由で、例えばディスプレイは市場価値が落ちる一方の4.7インチ液晶ディスプレイで、主流の大型PLEDディスプレイの需要が高まった影響でどんどん価格を落としています。

またiPhone 11にも搭載されていた各種チップセットもすでに量産化でコストが低下しており、iPhone 8のものと比べると多少高価ですが、バッテリーパフォーマンスなども向上しているのでiPhone 8の1,800mAhのバッテリーでもストレスなく使用できる容量に感じられます。

すでに量産済みのパーツをチョイスしつつ、ユーザーにガッカリされないよう高性能を目指したiPhone SEですが、下取りを行うと最低229ドル(29,800円)で購入できてしまい、原価以外にかかるコストを考えるとAndroidユーザーを奪うための赤字作戦になっている可能性も示唆されています。

まとめ

下取りで過去のスマホパーツが手に入るとはいえ、原価で217ドルのものを229ドルで販売する経営戦略というのは一般企業では到底考えられないだけに、Appleは本気で中〜低価格層のAndroidユーザーを奪うためにこのiPhoneを設計した可能性は十分あるでしょう。

もちろんiPhone SEの性能面やハードウェア部分については賛否両論ですが、正直ホームボタン機iPhoneを使用している人はiPhone SEに買い換えて全く損はないですし、カメラ性能とFace IDを除き中身がほぼiPhone 11なので、iPhone X/XRのユーザーも買い換えても良いのかも知れません。

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