2億3500万ユーザーの情報公開!TikTok・Instagram・YouTubeの3つをWebスクレイピング

スマホが普及し誰もがインターネットを利用する世の中になりましたが、便利な反面様々な詐欺や情報漏洩などが日常的に発生しており、普及しているもののまだまだ安全なものとは言い難い世界ですね。
過去にも信じられないレベルの個人情報流出などが報じられているのですが、なんと今回は2億3500万ユーザーもの情報が公開され、世界中でニュースとなっています。
3つのSNS情報
イギリスでIT関連情報のレビューなどを行っているComparitech社の主任研究員であるボブディア・チェンコ氏は本日未明、SNSから収集したとされる2億3500万ユーザーの情報を収めたデータベースが、一般に公開されている事を明らかにしました。
このSNSとはTikTok・Instagram・YouTubeの世界的人気のある3つのSNSで、これらのプラットフォームからWebスクレイピングと呼ばれる手法で集められた情報であると説明されています。
Webスクレイピングとは、いわゆる不正アクセスやハッキングのような行為とは異なり、一般にWebサイトに訪問して「表示・非表示に関わらず格納されているデータを抽出・収集」する行為で、基本的にはプログラムされたBotシステムなどで行われます。
この行為自体に違法性はなく、一般個人や企業がなんらかの目的をもって情報収集するために広く使われている手法なのですが、個人情報など配慮が必要になるデータについてのWebスクレイピングは原則違法となっており、またこれらを一般に公開する事も第三者提供にあたり個人情報保護法などで禁止されています。
このデータベースを作ったのは、過去に香港に実在したDeep Social社によって作られた事が明らかになっているのですが、現在は倒産し存在しない企業となっており、何の目的で作成され公開されていたのかは謎となっています。
またプラットフォーによってまちまちですが、このデータベースには下記情報が収集されていたとの事。
- ユーザー名
- 本名
- 年齢
- 性別
- プロフィール写真
- アカウント説明文
- 最終投稿日時
- ビジネスアカウントかどうか
- フォロワー数
- フォロワーの成長率
- エンゲージメント率
- オーディエンスの性別
- オーディエンスの場所
- 対象年齢
- いいねしたもの
これらの情報は、合致する情報を併記する事でフィッシング詐欺などの精度を高めるために利用される事も多く、インターネット詐欺に限らず多くの詐欺犯罪に利用される可能性が高く危険なものです。
すでにチェンコ氏の行動によって非公開にする申請などがなされているのですが、ネットに公開されたデータがコピーされていない可能性は低く、今後詐欺に転用されていく可能性は非常に高いでしょう。
まとめ
このデータベースからサンプルをとった結果、約20%には電話番号やメールアドレスが記載されており、ユーザー名や本名などを使用しまるで運営からの連絡を装う事ができるため、詐欺を信じてしまう人が多くなってしまうかも知れません。
TikTok・Instagram・YouTubeをユーザー登録して使用している人は、今後フィッシング詐欺メールなどにより警戒した方が良いでしょう。