最終的にiOSとMacOSは収束する?AppleがiPhoneでMacOSをテストか

WWDC2020の中でiOS 14の次に注目を集めたARMベースのMacこと「Apple Silicon Mac」、製品自体の発表こそされていませんが噂になっていたARMベースのMacをAppleが開発していたという事実に他ならず、またAppleがIntelをサプライヤーから外すという意味も持っています。
MacがARMベースになる事で他にも様々な恩恵があるのですが、その恩恵の1つを裏付けるようにAppleの内部リークで「AppleがiPhoneでMacOSをテストしている」という情報が飛び出してきました。
統合か補助強化かで意見が別れる
先日、Appleの開発状況の内部情報漏洩にて「AppleがiPhoneでMacOSをテストしている」というとんでもない情報が出てきました。
ARMアーキテクチャで動作するMacが開発されているワケですから、当然ARMアーキテクチャ(Aシリーズチップ)を搭載しているiPhoneでもある程度動作するのではないか?といった噂自体はあったのですが、情報漏洩でAppleがテストしているとなれば話は変わってきます。
iPhone with MacOS
— Mauri QHD (@MauriQHD) June 26, 2020
Apple working on Linda/Dex type of prototypes
the software work on it is insane
i cant even tell you how excited they are about the whole thing 🤯
im hearing
大前提として、現在公開されているMacOSはIntelベースなので、ARMベースとなっているiPhoneに直接インストールする事はできず、アプリのようにエミュレーターなどを使って無理やり動作させる事ができるくらいの状態です。
しかしMacOSがARMベースで開発されれば、それをiPhoneやiPadにインストールして使用する事は理論上可能となり、AppleがそれをしないとしてもMacとiPhoneやiPadといったデバイスの親和性はかなり向上する事を意味します。
例えば開発者は、Mac用またはiPhone用に開発したアプリを特に何もする事なく両デバイスで動作させられるようになり、両方のストアに同時公開してMacでもiPhoneでもiPadでもそのアプリをストレスなく使う事ができるようになる可能性があります。
また、以前から何度か特許に出てきている「iPhoneをMacのMagic Trackpadにする」機能や、「遠隔でiPhoneやiPadでMacを操作する」機能などがより簡単に実装できるようになる可能性もあります。
情報漏洩によるとどうやらAppleはiPhoneにMacホーム画面を表示するテストをしていたようですが、これがどのレベルの表示テストなのかなどの詳細情報はわからないものの、一部では「OSが最終的に統合されるのではないか?」といった憶測も出てきています。
ただしこれはあくまで憶測に過ぎず、iOSからiPadOSが最近切り離された事を考えると統合される可能性を否定する声の方が多く、仮に統合されたとしてもベースシステムが一緒で、iPhone・iPad・MacでそれぞれチューニングされたOSになるだろう、といった意見が正しいように思えます。
まとめ
MacがARMベースになる事で、より低コストで高パフォーマンスかつ電源効率の良いMacが生まれる事は間違いないのですが、それに付随してiPhoneやiPadとの親和性が向上する可能性があるのはMacユーザーにとっては嬉しい情報と言えます。
ただし、ARMベースは単純な命令に特化し複雑な命令を実行するにはやや難のあるアーキテクチャのため、Macbook ProやiMac Proのようなプロが複雑な処理のために使うMacには、引き続きIntel製チップを採用し続ける可能性は十分考えられます。