iPhone 12に120Hzディスプレイは搭載されない?アナリストが搭載を否定

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by メカ村

TVやディスプレイを購入する上で検討する項目の1つに「リフレッシュレート」というものがあり、「○Hz」や「○fps」なんて表記がされていてこだわる人は数字が大きいものを選ぶ傾向にあります。

これはスマホなどのディスプレイも例外ではなく、iPhoneにも「iPhone 12から120Hzディスプレイが搭載される」なんて情報があるのですが、ディスプレイアナリストがこの情報を完全否定していて注目を集めています。

ディスプレイ業界にそんな情報はない

ディスプレイの情報を専門に扱うアナリストのロス・ヤング氏は本日未明、噂となっている「iPhone 12から120Hzディスプレイが搭載される」という情報を完全否定するツイートを公開しました。

彼は噂となっている「iPhone 12から120Hzディスプレイが搭載される」という情報の出所を調査したようですが、ディスプレイ業界にはそのような情報やその答えに類推できるような情報もなく、また彼が入手している2020年に高リフレッシュレートディスプレイを搭載するスマホのリストにも名前が乗っていません。

上記ツイートには高リフレッシュレートディスプレイを搭載するスマホのリストが画像で添付されており、ある意味Apple以外のスマホのリーク情報を一気に公開した事にもなるのですが、38機種ものディスプレイ情報を網羅している中にiPhoneの名前が無いなら「ありえない」と考えるのは不思議ではありません。

実はAppleはiPad Proに120Hz(1秒間に120回画面を書き換えられる)ディスプレイ、ProMotion搭載のLiquid Retinaディスプレイをすでに実装しており、技術的にはiPhoneにも問題なく組み込めるのでしょうが、一般にスマホサイズで120Hzディスプレイを搭載してもかなり恩恵は少ないと言われています。

TVやPC用のディスプレイ、あるいは大きめのタブレットでなら120Hzのリフレッシュレートは体感しやすいでしょうが、スマホのような小さな画面のデバイスにこれだけの装置を積んだところでユーザーは効果を実感しにくい上、費用や消費電力も上がりデメリットの方が多くなる可能性もあります。

また、一般に人間は60Hz(1秒間に60回画面を書き換えられる)程度までしか知覚できず(医学的に30〜40Hzとの情報も)、確かに120Hzや144Hz、あるいは240Hzを知覚できるような人もいるのでしょうが、ごく少数の割合でしかないと言われています。

このごく少数の人間の要望に答えるため、ほとんどの人が知覚できないようなリフレッシュレートのディスプレイを採用するのはリスクでしかなく、特に最近のiPhoneの売れ筋がミドルレンジ(iPhone XRやSE2020)である事を考えても、Appleが採用する可能性はかなり低いものと考えられます。

ヤング氏は「iPhone 12から120Hzディスプレイが搭載される」という情報について、この情報をリークとして発したIce universe以外に発信している人間がいない事も指摘しており、彼がiPad Proに搭載されたんだからiPhoneにも、と憶測を語っているに過ぎない事を示唆しています。

まとめ

確かに大きなディスプレイで60Hzと120Hz比較するとその違いはなんとなくわかるのですが、スマホのような小さい画面で120Hzを実装してもほとんどの場合恩恵に与れない(映画を含めほとんどの動画コンテンツが30Hz以下)ので、スマホFPSシューティングガチ勢くらいにしかメリットはありません。

iPad Proへの実装はApple Pencilをはじめとして入力デバイスとの遅延緩和のためなのですが、iPhoneは基本的に指で操作しますし、仮に実装されたとしてもそれを確認する術がほとんど無いですから、Appleも無意味に実装する事は無いと思います。

参考:MacRumors

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