EU委員会がAppleを「高速道路の強盗」呼ばわり!争点のEU条約第102条とは

投稿日:

by メカ村

現在AppleはApp Storeの手数料などを巡って独占禁止法などで訴えられている状態で、EU委員会はAppleを調査すると宣言している状態で今後大きな話題になっていくと考えられています。

そもそもAppleは、App Storeを公開してからほぼ一定の使用条件でデベロッパーに開放しているワケなのですが、一体何が問題でどのような方が理由となって独占禁止法違反と言われているのでしょうか?

市場支配的地位の濫用の規制

現在EU委員会は各社の申し立てを受け、Appleが独占禁止法(競争法)に抵触する傲慢な振る舞いをデベロッパーに行なっているとし、本当にそのような事実が存在するのかなどを含め調査すると宣言されました。

そのEU委員会の議長であるデビッド・シシリン下院議員は、「Appleは市場支配力を以って高速道路の強盗のような存在となり、30%もの手数料を払うか市場から出ていくかを強要している(意訳)」とし、まるでAppleが法外な手数料を強要し市場を支配しているように話しています。

では一体何が問題なのか?というと、日本でいうところの独占禁止法などに当たるEU条約第102条「市場支配的地位の濫用の規制」に抵触しているとされており、支配的地位を持つ事業者が取引に悪影響を与える下記の行為を禁止しています。

  1. 不公正な価格又は取引条件を課すこと
  2. 需要者に利益に反する生産・販売・技術開発の制限
  3. 取引の相手方を競争上不利にする差別的取扱い
  4. 抱き合わせ契約

Appleは上記の「1.不公正な価格又は取引条件を課すこと」「3.取引の相手方を競争上不利にする差別的取扱い」違反の疑いがかけられており、1.についてはAppleが法外な手数料を強要してるというものです。

しかしAppleはiPhoneでサードパーティアプリが使用できるようApp StoreやiOSをエコシステムとして作り上げ、それを予め定められた利用規約や年間契約料、有料アプリや有料コンテンツの取引手数料で使用できるよう第三者に公開している状態です。

たしかにApp Storeという市場の支配者ではありますが、後出しで手数料を引き揚げたワケでもないですし、利用規約にそぐわないアプリをストアに掲載しないようにするのはAppleの務めであり、特に権力を濫用しているようには見えませんね。

「3.取引の相手方を競争上不利にする差別的取扱い」は2つのケースがあり、1つはAppleが後出しで自社アプリを出した際に元になったとされるアプリを強制削除する事、もう1つがデベロッパーによって規約でのOK/NGの判定が異なっているのではないか?というものです。

この規約の判定問題は先日浮上したHEYというメールアプリが声を大きくしており、「Amazonなどは外部サイトでの購入を許可しているのに、なぜメールアプリの機能開放を外部サイトでの購入にすると削除対象なのか」と各所で説明しています。

しかしコレは最初からAppleの「App Store Reviewガイドライン」によって定義されており、3.1.1 App内課金で「〜App内課金以外の方法で、ユーザーを何らかの購入に誘導するボタン、外部リンク、その他の機能をAppやメタデータに含めることはできません」と禁止しています。

その上で3.1.3(a)「リーダー」Appにて「Appの外部で以前に購入したコンテンツまたはコンテンツのサブスクリプションに、Appの内部からユーザーがアクセスできるようにすることは許可されています」とされているので、HEYがNGでAmazon KindleがOKな理由は明白と言えますね。

まとめ

公明正大でなくてはならないEU委員会の議長が、Appleを「高速道路の強盗」呼ばわりしている時点ですでに公正な判断が行われない気配がスゴイのですが、実際「3.取引の相手方を競争上不利にする差別的取扱い」の「Appleが後出しで自社アプリを出した際に元になったとされるアプリを強制削除する事」は訴訟に発展してもおかしくないでしょう。

ただし、「1.不公正な価格又は取引条件を課すこと」については始めから明示され、それらを含む利用規約を読んで了承した上でデベロッパー契約しているワケで、どっちが後出しジャンケンをしているのかは明白だと考えられます。

iPhoneをチェックする

 au民は見ない方がいいかも。最終的に全然違うよ。

参考:THE VERGE

人気記事

ランキングの続きを見る


関連記事