スマートホームの大きな問題?ある日突然Roku社の旧製品がほぼ全て停止

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by メカ村

日本ではまだまだ普及の兆しが薄いスマートホームデバイスですが、アメリカやヨーロッパ方面では一軒家が多い事もあって使用している家庭も少なくなく、音声での命令やスマホでの遠隔操作で家電などを制御できたりする事に価値が見出されています。

そんなスマートホームなのですが先送りにしていた「とある問題点」があるそうで、最近になってその問題が露呈しある日突然とあるブランドの製品がほぼ全て停止自体に陥ったそうです。

セキュリティ証明書問題

言葉を投げかけるだけで家電を制御したり音楽やテレビを流してくれるスマートホーム、スマホと連携して遠隔操作などもできるとあって普及し始めてはいるのですが、まだまだスマホ並みに普及するイメージはないのですが業界では注目を集めている分野でもあります。

そのスマートホームデバイスシリーズを展開している企業の1つにRoku社があるのですが、なんとある日突然旧製品シリーズがほぼ全て同時に停止するというとんでもない事件が発生したそうです。

実はこの停止はそもそも回避できなかった問題で、スマートホームが安全にネットワーク接続を行うためのセキュリティ証明書の期限が切れてしまった事が原因というなんとも単純な話なのですが、原因は簡単でも解決策はそう単純なものではありません。

Roku社旧製品シリーズにはそもそも20年前に発行されたセキュリティ証明書を実装していたのですが、当時のシステムの仕組み上新しいセキュリティ証明書にネット上からアップデートする事はできず、またRoku社側も旧製品シリーズのアップデートをする気はないようです。

そしてセキュリティ証明書が切れれば自宅のローカルルーターでさえ通信を拒絶してきますから、Roku社旧製品シリーズはただの文鎮と化しスマートホームのみで制御していた家電製品については使用不能状態に陥る事に。

ではどうやって解決するのか?とRoku社に問い合わせれば、返ってくる言葉は「Roku社の現行モデルシリーズを購入してください」との事で、この問題自体を問題とせず商機のように捉えるような発言に一部のユーザーからは当然怒りの声があがっています。

この問題はRoku社旧製品シリーズに限った事ではなく、他社の現行モデルを使用していても自動アップデートをOFFにしていた場合にも証明書が切れて文鎮化する可能性があり、専門家は「この問題の始まりに過ぎない」とコメントしています。

セキュリティ証明書に必ず期限が存在し、自動アップデートを嫌悪するユーザーが一定数いる以上、今後こうした問題はどんどん発生する事になるので各社の対応が問われる事になりそうです。

まとめ

スマートホームデバイスのほとんどにディスプレイがなく、前述の通り自動アップデートを嫌悪するユーザーが一定数いる事もあり、ある日突然繋いだ家電が使用不能になる事からもこの問題は軽視できるものではありません。

以前のIT機器は1〜2年で買い換える空気があってRoku社このような仕様にしたのでしょうが、最近は以前よりもITデバイスの極端な進歩もなくなったため買え控えが発生しており、多くの他社製品でも今後同様の事件が発生し続けるだろうと予想されています。

参考:iDROPNEWS

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