iPhone12にはBOEではなく引き続きSamsungのOLEDディスプレイが採用か、コスト削減は実現できず

iPhone12への採用が期待されていたBOEのOLEDディスプレイの品質はAppleが要求する基準に満たなかったようです。
そのため、Appleは引き続きSamsungを主要なサプライヤーとして採用するため、今年は高価格なOLEDディスプレイの価格競争が実現できそうにありません。
BOEのOLEDディスプレイは品質基準をクリアできず
Apple Insiderが入手したレポートによれば、OLED(有機EL)ディスプレイのサプライヤーであるBOEは、iPhone 12用に用意されたディスプレイの品質を確認するテストに失敗したことが明らかになりました。
Samsungも同じくテストに失敗したと報告もありますが、BOEの方が品質の安定に苦労しているようで、テストには早い段階から失敗しているようです。
そのため、このままいくとSamsungが以前と変わらず主要なサプライヤーとして提供することになると報告されています。
実際、デバイスの部品の出荷はまもなく開始されると言われており、現時点でこのようなレポートがあげられているBOEが主要サプライヤーになる可能性は低いでしょう。
単一サプライヤーへの依存を回避することで値下げへ
Samsungが提供するこのディスプレイは一枚あたり8千円近くするという情報もあり、iPhoneの部品の中で最も高い部品の一つであることは間違いありません。
そのため、Appleも価格を少しでも引き下げるため、複数のサプライヤーから購入することで価格競争を引き起こしたい考えです。
以前にジャパン・ディスプレイに投資をした理由も同様の狙いがあったとみられています。
しかし、今回BOEが基準に満たなかったことから今年もディスプレイのコストは削減できず、本体価格の値下げも期待できないでしょう。
著名なリーカーも賛同
また、著名なリーカーのジョン・プロッサー氏も、Apple Insiderの記事を引用する形でツイートしました。
Aaaaaand THIS is why Apple can’t get away from Samsung.
— Jon Prosser (@jon_prosser) June 12, 2020
Samsung & LG OLEDs for iPhone 12 then.
Better luck next year, BOE. https://t.co/58SzTFvmS7
プロッサー氏は「(BOEの品質が基準に満たないことが)AppleがSamsungの呪縛から逃れられない理由」と紹介し、「来年は幸運を祈る」と締めくくりました。
さらに、SamsungとLGがiPhone 12の主要なサプライヤーになると考えているようです。