FaceTimeの脆弱性で住所がバレた?麻薬王の兄がAppleに26億ドル求め訴訟

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by メカ村

昨年末、麻薬王パブロ・エスコバルの兄ことロベルト・デ・イエス・エスコバル・ガビリア氏は、「iPhoneは価値のないぼったくり製品」を謳い文句に自社開発の折りたたみスマホを発表しました。

そんな彼はAppleを、「人々を焚きつけ価値のない高額なスマホを売った詐欺」の疑いで300億ドル(約3兆円)の集団訴訟を行うとしていたのですが、先日になって「FaceTimeのせいで住所が特定された」と26億ドル(約2,796万円)の損害賠償を求める訴訟を起こしたようです。

FaceTimeの脆弱性??

かつてコロンビア最大の麻薬密売組織「メデジン・カルテル」を創設した麻薬王パブロ・エスコバルの側近だった、兄のロベルト・デ・イエス・エスコバル・ガビリア氏は先日、iPhone XのFaceTime脆弱性のせいで自宅住所が特定されたとし、Appleに26億ドルを求める訴訟を起こしました。

彼は昨年末に「iPhoneは価値のないぼったくり製品」と謳っていたのですが、なんと2018年4月にiPhone Xを購入し使用し続けているようで、前述の文句は自社製品を売るためのパフォーマンスであったと考えられています。

ガビリア氏によればディエゴと名乗る人物に自宅を特定され脅迫状を受け取ることとなり、緊急の引越しなどを余儀なくされる事になったそうで、Appleスタッフが最も安全なデバイスを保証したにも関わらずこのような事件が発生した事に怒りを覚えているようです。

ただし自宅特定に至った経路はガビリア氏の独自調査による結論であり、今のところFaceTimeに自宅を特定されるような脆弱性は見つかっておらず、ガビリア氏の訴えたFaceTimeの脆弱性の真偽はまだ判明していない状態です。

そんなガビリア氏は自社HPにて、24金メッキを施したiPhone 11 Pro 256GBを通常販売価格よりも660ドル安い499ドル(約53,000円)で販売しており、彼はこれを「Appleと戦う方法」とし「www.ripapple.com」という挑戦的なドメインと水着美女広告で販売しています。

これがAppleにどんな攻撃となるかはわかりませんが、正直一般的な企業が行う対ライバル企業への攻撃とは思えないお粗末なもので、しかも元になっているiPhone 11 Proが本物なのか、内部に手を加えられていないのかなどは保証されていない危険なものであるのは間違いありません。

昨年末に「iPhoneは価値のないぼったくり製品」とし、自信を持って発売したハズの自社の折りたたみスマホを使用しておらず、挙句他社製品を金メッキ加工して安く売っている彼の言葉を、果たしてどれだけの人が信じられるかは定かではありません。

ちなみにガビリア氏は、仮にこの訴訟に勝利した場合に得られる26億ドルの使い道について「iPhoneを購入してしまった同じ思いの人々に寄付する」としていますが、これも多くの人々の同意を得るためのパフォーマンスに見えてしまいますね。

まとめ

なんかもう色々めちゃくちゃなんですが、仮にFaceTimeをハッキングできたとしても自宅住所ほど細かい位置情報を割り出す事は技術的にも無理があるので、普通に何者かに尾行なりされて特定されたか、彼の住所を知っている人間に情報を売られたかした方が可能性が高いんですよね。

彼の今までの訴訟歴を見る限り金のありそうな大企業に巨額の難癖つけているパターンが多いので、この件も証拠不十分でApple300億ドル訴訟のように裁判所にスルーされるか、弁護士がつかないパターンに終わるような気がしなくもありません。

参考:TMZ

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