Twitter、ツイートに返信する人を制限する機能をテスト的に実施

Twitter社がツイートへの返信機能に対する新たなテストを開始しました。
この機能では、各ツイートに対して返信するユーザーを制限することが可能になるため不毛な言い争いや粘着を減らすことに繋がるかもしれません。
Twitterは新たなリプライ機能をテスト中
SNSの代表格といえばTwitterですが、毎日のように日本のどこかで誰かのツイートが炎上しています。
その中には、炎上するべくして炎上したものもあるでしょうが、中には二つの陣営の水掛け論のような不毛な争いも見かけられます。
そのような不毛な争いと炎上を減らすために、Twitterは新たな機能をテストしているようです。
ツイート主が返信する人を制限可能に
この新しい設定では、ツイートする前に、これまで通り全員が返信、フォローしている人だけが返信、指定した人だけが返信できるかを選ぶことができるようになります。
制限されたユーザーの画面では、返信ボタンはグレーアウトされ選択できないようになっています。
ただし、いいねはもちろん、リツイートやコメント付きのリツイートは可能になっているため、制限されたツイートに対して一切表現ができなくなるわけではありません。
この機能は現在、iOS、Android、twitter.com用のTwitter利用者に限定されていますが、テスト段階をクリアすれば全てのユーザーに向けて解放される予定です。
新しいTwitterの使い方
興味深いことに、Twitter社はこの機能を炎上防止や不毛な争いを減らすことだけでなく、新しいTwitterの使い方を期待しているようです。
Twitter社のブログで紹介されているのは、「手書きツイート仲間と、文房具や万年筆(#インク沼)の良いところについて議論したり、著名なゲストを招いてファイアーサイドチャットをしたり」といった使い方です。
つまり、返信に制限機能を設けることで「参加者」と「観戦者」という構図が取れるため、よりエンターテイメントとしての側面を強調できると考えているのではないでしょうか。
デマの拡散に繋がる危険性も
ただし、懸念するべき点もあります。例えば、これまで以上にデマの拡散を助ける可能性があるのです。
これまでは明らかなフェイクニュースであれば、そのリプライで間違いを指摘するユーザーが多くいたため、注意深いユーザーであればそのデマに気づく可能性があります。
しかし、リプライできる人を制限できるというのは、このような「外部からの指摘」を隠蔽することに繋がるからです。
リプライ付きのリツイートは有効といえど、リプライほど目にとまるものではないので、悪意のあるユーザーはこれまで以上にデマを広げやすくなる可能性があります。
Twitter社がこのような懸念に対してどのような対策を取るのかは分かりませんが、これまで以上に高いリテラシーが私たちに求められることになるでしょう。