フロリダ州テロ事件の犯人が所持していたiPhoneをFBIがAppleの協力なしで解析に成功
昨年12月に米フロリダ州のペンサコラにある海軍基地で起きたテロ事件について、FBI(米連邦捜査局)は銃撃犯が所有していたiPhoneのロック解除に成功したと報じられました。
以前にFBIはAppleがこれらの捜査に対して非協力的であると非難していましたが、今回はAppleの協力なしで解除に成功したとみられています。
Appleの支援なしでiPhoneのロック解除に成功
FBIはiPhoneのロックを解除した手段について明らかにしていませんが、民間からの協力を得た可能性が高いとみられています。
また、FBIがiPhoneのロック解除にどのくらいの期間を費やしたかは分かっていませんが、事件が昨年の12月に起こったことを考えると、半年もかからずに解除していることは確実です。
ただし、犯人が所持していたiPhoneはiPhone 5とiPhone 7であったと報じれているため、最新のiPhoneに最新のiOSを搭載していればこれほど容易ではなかったでしょう。
特に、古いiOSにはよく知れた脆弱性も含まれているため、外部からの侵入手段はすでに判明していたのかも知れません。
犯人のiPhoneからはアルカイダの関係を示唆する情報も
さらに、Bloombergによりますと犯人が所持していたiPhoneのデータから、国際テロ組織アルカイダとの関係を示唆する情報が見つかった関係者は漏らしているようで、今後サウジアラビアとアメリカの関係は悪化する可能性があります。
また、バー司法長官はこの件について現地時間の18日に記者会見を行う予定だとしており、詳細についてはその時に説明されるでしょう。
プライバシーを重視するAppleはFBIに非協力的
この件の以前から、FBIはAppleに対してiPhoneのロック解除を要請してきました。
具体的には、iPhoneに対してバックドア(侵入しやすい裏口のようなもの)を用意するように迫っていました。
しかし、Appleは「プライバシーを尊重する姿勢」を理由にこれを拒否しており、両者はたびたび議論しています。
今回、テロの犯人から国際テロ組織に関する情報が見つかったこともあり、人命よりもプライバシーを尊重するのかというFBI側の非難が少し説得力を持つことになるでしょうが、Appleがどのように対応していくのか注目です。