訴える相手違わない?AppleとGoogleがクローンゲーム販売を許したとして訴えられる

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by メカ村

コンシューマーゲーム業界とはちょっと勝手が違うゲームアプリ業界、正直企業側のモラルがお世辞にも高くない業界となっており、俗にパクリゲーやらクローンゲーと呼ばれるようなゲームも少なくなく、オリジナルよりも売れている製品も少なくないでしょう。

そんなゲームアプリ業界ではゲーム企業同士が法廷で争う事も少なくないんですが、なんと今回は提供する場を展開しているAppleとGoogleが訴えられるという謎の展開になっているようです。

業界的には日常的な事件

トム・クランシー原作の「レインボーシックス」を題材とし、2015年12月10日に発売され今も大人気の『Rainbow Six Siege』は、対テロ特殊部隊「レインボー」となって少数精鋭のチームでミッションを行うFPSゲームです。

5人1組となって5対5のオンライン対戦をメインコンテンツとしており、施設に立て篭もる防衛サイドとそこに突入する攻撃サイドを入れ替えながら戦い、お互いに設定された目標の達成数で勝敗を決めるミッション遂行系FPSと言えるでしょう。

このゲームはフランスのUbisoftがリリースし世界で5,500万アカウント、毎日300万人以上がプレイしており、eスポーツとしてトーナメント等が開催されプロチームが数百万ドルの賞金をかけて対戦する、世界的に有名なゲームとなっています。

しかし先日、中国のアリババグループの子会社であるQookka Gamesがこのゲームのパクリと呼ばれている『軍事地域F2(Area F2)』をリリースし、「シージのモバイル版」としてニュースにもなりました。

リリース後に瞬く間に『軍事地域F2』は人気アプリとなったのですが、コレを知ったUbisoftはなぜか発売元のQookka Gamesではなく、このゲームを入手できるストアを展開しているAppleとGoogleを起訴しました。

Ubisoft側はAppleとGoogleに対し『軍事地域F2』の発売停止を求めこれを拒否されたとし、クローンゲームを売ることを助けたとしてAppleとGoogleを訴え、Qookka Gamesを攻撃する事なく販売停止を実現するつもりのようです。

この動きに各方からは「なぜクローンを作った会社を訴えないのか」と言われているのですが、この背景にはQookka Gamesが中国の企業でまともに裁判ができないのではないか、というUbisoft側の考えがあるようです。

アプリ業界ではコンシューマーやPCゲームを他社がアプリ化する例が後を絶たず、そしてその大半が販売停止などに結びつけていない事から、UbisoftはAppleとGoogleを訴えたものと考えられています。

まとめ

例えばPUBG(PC版)と荒野行動がそうであるように、ゲームを恥も外聞もなくまるっとパクってリリースするゲームアプリ会社は少なくなく、モラルの低さなどを嘆かれていますが全然改善する兆候はありません。

さすがに原作コンテンツを盗作するレベルのゲームは5日間でサービス停止となりましたが(知らない人は「鬼殺の剣」を検索してみましょう)、ゲームシステムなどを著作権などで守る難しさが改善されない限り、こうした事例は減る事がないでしょうね。

参考:appleinsider

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