AppleがAirPowerの制作にリベンジ、今度はA11プロセッサを使ったプロトタイプをテスト中か

Appleは再びiPhoneやApple Watch、AirPodsを同時に無線充電できるAirPowerの開発に取り組んでいるようです。
以前は、発熱問題を乗り越えることができず一度は発売されると言われたAirPowerもいつの間にか闇に葬り去られましたが、今度はA11プロセッサを使ってリベンジしているようです。
AppleはA11搭載のAirPowerをテスト中か
著名なリーカーのジョン・プロッサー氏は、自身のTwitter上でAppleがAirPowerと呼ばれる無線充電マットのアイデアを再検討していると主張しました。
C68というコードネームで開発が行われている新しいAirPowerは、A11プロセッサを追加することでデバイスの過熱を予防する取り組みが行われているようです。
While working from home, engineers on Apple’s ‘Sharing and Proximity’ team are receiving prototype units of something called “C68“.
— Jon Prosser (@jon_prosser) April 10, 2020
They are being asked work on software communication between devices for a “future product” that has an A11 inside to “dynamically manage heat”. pic.twitter.com/q4UvnF4ksx
現在はリモートワークを行っているAppleのエンジニアに対して、いくつかのプロトタイプが送られておりそれぞれの各自がテストを行っているようです。
AirPowerは2017年に初めて発表されましたが、その後19ヶ月にもおよぶ沈黙の後、正式に製品の発表が取り消されました。
Appleはこのことについて、「当社の基準に達していないため」と説明しましたが、AirPowerの主な問題は発熱にあると考えられています。
A11の導入で過熱問題に対処
プロッサー氏はAirPowerが過熱してしまう主な原因は、「Apple Watchは独自の充電方法を行っているため、充電には多くのエネルギーが必要」なためと説明します。
以前のプロトタイプでは、Apple Watchを他のデバイスと一緒にマットの上に置くと、マット全体が過熱してしまうため使い物にならなくなってしまったようです。
Because the Apple Watch uses a tweaked proprietary charging method, it requires more energy to charge.
— Jon Prosser (@jon_prosser) April 10, 2020
In previous prototypes, if you placed an Apple Watch on the mat alongside other devices, the entire mat would overheat, and in most cases, combust. (Not joking)
しかし、今回A11が導入されたAirPowerでは、電力を送るコイルが制御できるようになったため、温度が下がるまでの間電力を送らずに待機することが可能です。そのため、エネルギーの供給過多による過熱を防ぐことが可能になりました。
プロッサー氏によれば、このアプローチはうまくいっているようで、以前の発熱問題は解決された可能性が高いとしています。
そのため、早ければ2020年の終わり頃には、遅くとも2021年にはAirPowerが発売されるかもしれませんね。
ただし、iPhone Xユーザーは、A11が搭載されたスマートフォンをA11が搭載された充電マットで無線充電するというなんとも奇妙な状況になりそうですが。