そんな情報信じる?「5Gでコロナ拡散」の情報でアンテナが破壊される事件発生

次世代のモバイルネットワークとして世界中で運用が始まっている5G、必要性や料金などに疑問の声も多いですが、大容量通信やストリーミング通信が以前よりも増えたスマホにとっては快適な通信を約束してくれるかも知れません。
しかし以前から5Gで使用される電波の危険性を訴える声は少なからずあったのですが、なんと今世界中で感染拡大している新型コロナウイルスを利用したフェイクニュースが生まれ、アンテナが破壊される事件にまで発展しているそうです。
どう考えてもあり得ない効果
イギリスの公共放送局であるBBCは先日、5Gと新型コロナウイルスの関連性を主張する陰謀説的なデマがイギリスで出回っており、この手間の影響でバーミンガム・リバプール・メリングなどで通信塔が放火などで破壊される事件が発生していると報じています。
このデマはざっくり「5G電波が新型コロナウイルスを拡散している」という誰がどうみても非科学的で信憑性のカケラもない情報なのですが、どうやらこの状況下ではこんなデマを信じてしまう人も出てきてしまうんですね。
事の発端はどうも5Gと新型コロナウイルス蔓延の因果関係を謳った動画のようで、マイケル・アンドルー・ゴーヴ内閣府担当大臣は「危険で馬鹿馬鹿しい」と断じたようです。
他にもイギリスの4つの省で「信頼できる証拠は絶対にない」と発信したりしているようですが、「5G電波が新型コロナウイルスを拡散している」と説明する動画はかなり拡散してしまっているようで、政府は手を焼いているようです。
イギリスの国営医療サービス事業NHSのスティーブン・ポウィス局長は記者会見で「5Gは自宅待機を求められている一般住民にとってもウイルスに対する医療対応にとっても重要である」と説明しています。
その上で「この緊急事態解決のために必要なインフラに対して人々がこのような行動を起こすのは、怒りを覚えるとともに本当にうんざりしている」とも述べており、このデマによる被害が深刻である事を物語っています。
ちょっと考えれば電波がウイルスを拡散しているなんていう非科学的なデマに騙されるような事はないと思うのですが、イギリスは人口およそ6,640万人に対して感染者数が5万1,608人、死亡者が5,373人比較的多いことが影響しているのかも知れませんね。
他にもマスク配布や検査キット配布を騙った詐欺事件なども確認されており、混乱に乗じたデマや詐欺の蔓延はどんどん酷いものになるかも知れません。
まとめ
調べてみると過去にも日本でとある災害でとんでもないデマが出回った事例、新型コロナウイルスではティッシュやトイレットペーパーが枯渇するといったデマが拡散したりしており、こうした混乱に乗じて嘘をつく人が生まれそれを鵜呑みにする人が非常に多い事がわかります。
情報は伝達経路や発信源、発信者の信頼度や各所での取り扱いを確かめ、自分があらぬ嘘などに騙されずに情報精査できるようにならないといけない世界になっているのかも知れません。