「Universal Purchase」スタート、アプリ購入でiOSやiPad OS、MacOSで利用可能に

以前から噂に上がりApple公式アプリなど一部アプリが対応していたアプリの共通化、例えばiPhoneで購入したアプリや課金内容をMacやiPadなどでも使えるようにする仕組みなのですが、ついに公開されたようです。
仕組み自体は2月のXCode(Appleのアプリ開発ソフト)のベータ版にて提示されており、今回のニュースはこれが一般開放されたという事になります。
Universal Purchaseとは
AppleはApple OS間で開発者が同一アプリと定義したアプリや課金内容について、1つのOSストアで購入した場合に他のOS環境でも使用できるようにする「Universal Purchase」を開放しました。
この機能の有効化はAppleが勝手に行うものではなく、アプリの開発者がその仕組みをMac・iPhone・iPad・Apple Watch・Apple TVのアプリに組み込む必要性がある事に注意が必要です。
仕組み自体はものすごく単純で、アプリを識別する「bundle ID」というコードを対象のすべてのアプリで共通化し、アプリの情報を登録するデータベースで共通化のレコード設定を行うだけ。
まだ機能が解放されたばかりなので、今すぐ全てのアプリや課金内容が勝手に共通化したワケではありません。
またこの機能は便利機能などではなくあくまで「開発者がユーザーに行う善意のサービス」に近い性質を持っており、有料アプリや内部課金をもつアプリでも「Universal Purchase」を有効にしないアプリは多いでしょう。
「Universal Purchase」を有効化すると単純に売り上げが下がる可能性の方が高い(1個購入すれば全てのOSで使えてしまう)ワケですから、当然といえば当然です。
また同じアプリながら対応OSでUI/UX(デザインなど)が異なっている場合、1つのストアに複数OSのスクリーンショットを掲載する必要が出てきますから、今後App Store自体のデザインも大幅に変更される可能性があるそうです。
すべてのアプリがコレに対応するとは限りませんが、複数のAppleデバイスを所有している人にとってはありがたい話になりそうです。
まとめ
以前から多くのApple OSストアで単一のアプリをリリースしている開発者は多かったですから、共通化して利便性向上を図りその上で新たなマーケティングを展開する事も十分考えられます。
特にビジネスツールやメディアツールでかなり期待を寄せられているようなので、今までのアプリは据え置きで、多少価格が上がったOS共通版などがリリースされる方が多いかも知れません。