7割のユーザーは「5Gのために追加料金を払いたくない」MM総研が意識調査

MM総研は5Gのサービス開始が近づいていることにともない、5Gスマートフォンに関するユーザーの意識調査を行いました。
サービスの違いについての認知度や月額料金アップ許容額などの項目について調査しています。
5Gスマートフォンに関するユーザー意識調査
まず、5Gという言葉についての認知度は88%と高い数字を維持しています。
ところが、その違いについての認知度となると、一気に32%まで減少してしまいます。
つまり、7割近くの人は5Gのサービスの実態について正しく理解しておらず、各キャリアの周知がまだまだ必要であるということでしょう。
しかし、「価格が高くなるなら5Gスマートフォンは購入しない」と答えた人が73.7%となったことをふまえれば、そもそもユーザー自身の5Gについての関心が低い可能性も考えられます。
これは、キャリアが5Gの魅力が満足に伝えられていない場合もありますが、そもそも5Gはユーザーが期待するものではなかったという側面もあるかもしれません。また、4Gで十分という意見も一定数は存在するでしょう。
実際、5Gプランの月額料金アップ許容額は、値上げ容認ユーザーに限定した場合でも平均1,424円にとどまります。
つまり、5Gに価値を感じているユーザーですら4Gから5Gへの付加価値は1500円ほどにすぎないと判断しているのです。
ただし、これらの調査はまだ日本での5Gが本格的に始まる前のものであるため、今後の成果次第で大きくユーザーの意識が大きく変わる可能性もあるでしょう。
これらを踏まえて、MM総研では、2020年度のスマートフォン市場全体に占める5G端末比率は15%から最大20%(430万から580万台)規模と予測しました。
買い換えサイクルの長期化、背景には端末の高騰化か
また、同時に行われたスマートフォンの買い替えサイクルについての調査からは、サイクルの長期化が進行している傾向が指摘されました。
「今よりも長い期間(サイクル)でスマートフォンを買い替えたい」は35.9%、「今と同様の期間でスマートフォンを買い替えたい」54.5%、「今よりも短い期間でスマートフォンを買い替えたい」の9.6%となっており、3割以上の人は買い換えサイクルの長期化を検討しています。
そして、端末価格に関する質問がこの長期化傾向の理由を示唆しています。「今よりも価格が高くてより高機能なスマートフォンを購入したい」と答えたユーザーがわずか1割にとどまったのです。
そして、「今よりも安くて機能が限定されたスマートフォンを購入したい」と答えた人は3割近くにのぼりました。
つまり、スマートフォンの端末価格の高騰化が、ユーザーの購買活動を妨げているという可能性が高いのです。
いずれにせよ、5Gサービスについての今後のスマホ価格にしてもこれから発表されることなので、この調査結果が将来においても当てはまる訳ではありませんが、意外と5Gに対するユーザーの目は冷ややかなものかもしれませんね。
皆さんは5Gにどのくらい期待していますか?