結局売れてるの?スマートスピーカー市場資料から見るHomePodの現状

2017年に発表され2018年から順次世界発売されたHomePod、後発であるものの発売前は非常に多くの関心を集めていたのですが、現在ほとんどニュースなどにもならず忘れられた存在のようになっていますね。
先日2019年最後の3ヶ月の売り上げデータなが公開されたのですが、その資料を見る限りそのうちAppleがHomePodを販売終了しそうと思えるほどの現状である事が明らかになりました。
売り上げもシェアはイマイチ
市場解析などを行なっているStrategy Analytics社は先日、スマートスピーカーの現状に関する資料を公開しました。
資料は2018年最後の3ヶ月と2019年最後の3ヶ月の売り上げ台数とシェア、そこから計算した成長率を出した非常に簡単なものなのですが、その数字から簡単にわかるほどの状況となっています。
Appleは2018年末3ヶ月におよそ160万台、2019年末3ヶ月に260万台販売して一見成長しているように見えるのですが、同時期では販売国数が違う(2018年は6ヵ国、2019年は9ヵ国)事もあり単純に成長しているとは言い難い状態です。
確かに販売数がおよそ100万台増えているのですが、シェアが4.1%から4.7%と0.6%しか拡大する事ができておらず、スマートスピーカー市場では弱小も弱小といった印象です。
では2強であるAmazonとGoogleが依然として圧倒的シェアかといえばそうでもない状況で、Baidu(百度)やXiaomi(小米科技)の中国勢が160%以上の成長率を誇っており、他社が中国圏に参入する大きな障害となっています。
その影響もあってAmazonとGoogleが30%台だったシェアを20%台に落としており、おそらくこの状況が数年はそのままスライドするものと考えられ、Appleが以降シェアを拡大する事は今のままではほぼほぼ不可能と考えられます。
Appleはスマートスピーカーを音響ハードウェアとしても優秀にするために高額路線で打ち出したワケですが、結局シェアを獲得しているのが安価なデバイスなだけに、そもそもの戦略が失敗した感も否めませんね。
一部の情報筋によると今年に廉価版がリリースされるとの情報もなくはないのですが、それ以前にAppleがスマートスピーカー業界から離脱してしまう可能性も少なくないでしょう。
まとめ
日本では2019年8月23日から発売となっているのですが、筆者のIT関係の友人知人、あるいはお得意様でも買った・使っているといった情報が入ってこないので、想像以上に日本で売れてない気がしなくもありません。
おそらく読者の皆さんの中でも購入されている方は稀だと思われるのですが、例えば1万5千円くらいの廉価版HomePodがリリースされたら日本でももっと売れるようになるのでしょうか…?