世界最大の携帯見本市「MWC」が中止に、コロナウイルスの影響で

世界最大の携帯見本市である「MWC(モバイル・ワールド・コングレス)」の中止が発表されました。
2月24日から27日にかけて行われる予定で10万人以上の参加者が予想されていましたが、コロナウイルスの影響で運営側はイベントの開催が難しいと判断したようです。
主催者はMWC 2020の中止を発表
MWCは世界最大級の携帯電話の見本市で、世界中の携帯電話会社、端末製造メーカーなどが参加したカンファレンスも開かれる重要なイベントです。
最近は毎年2月にスペインのバルセロナにあるフィラ・デ・バルセロナで開催されていおり、200以上の国から集まってきます。
そのため、人の往来は激しく、仮にコロナウイルスに感染した人がいれば一気に世界中へ拡散する危険性がありました。
特に、先進国以外の国では満足な医療設備がない可能性も高く、そのような国に一度でも拡がればさらなる被害の拡大が懸念されています。
そして現状ではワクチンの開発も終わっていないため、不要な交流は避けるべきでしょう。
MWCの主催者であるGSMAも声明を発表しました。
“The GSMA has cancelled MWC Barcelona 2020 because the global concern regarding the coronavirus outbreak, travel concern and other circumstances, make it impossible for the GSMA to hold the event,”
(コロナウイルスの流行に伴い旅行者の心配やその他の状況に関する世界的な懸念が理由でGSMAがイベント開催が難しくなりました。そのため、MWC 2020を中止とします。)
イベント中止の経緯
元々GSMAはイベントを実行するつもりで様々な対策を打ち立てていました。
例えば、湖北省からの旅行者はイベントへの参加が禁止されていたり、14日以内に中国へ滞在していた旅行者の制限などの案が提案されていました。
しかし、韓国の大手電子メーカーLGや、アメリカのNVIDIAやAmazon、日本のソニーなど次々とイベントへの欠席を表明しました。
このように多くの重要な企業が不在の状況では、イベント開催の意義が失われてしまったため今回の中止につながったと考えられます。
もしも開催されていれば、コロナウイルスが新たな地域にまで広がる可能性があっただけに無理やり実施されるよりも結果的には良かったのかもしれません。