Apple、次のiOSアップデートでiPhone11の位置情報取得問題に対応

Appleの最新のiOS13.3.1ベータでは、iPhone 11がユーザーの同意なしに位置情報を収集しているという最近の懸念に対処しました。
特にiPhone11 Proでは、位置情報の取得を無効にしても、位置情報が取得され続けていることをセキュリティの研究者が指摘がしていました。
Appleは位置情報取得問題に次のアップデートで対応
Appleは以前、iPhone 11 Proが、たとえユーザーが位置データをブロックした場合でも、断続的に位置データを収集していることを発見した報じられたとき、それを「予想される動作」であると主張しました。
そして、同社はその理由を「iPhoneが超広帯域無線(UWB)の使用が禁止されている区域内に位置しているかどうかを判断するため」に必要な機能であり、ユーザーの個人情報収集を目的としたものではないと説明しました。
しかし、ユーザーは位置情報サービスを無効にしているにもかかわらず、実はiPhoneが定期的にGPS情報をチェックし位置情報を利用していることになるため、一部のユーザーからは当然ながら不満の声が上がっていました。
iOS13.3.1ベータ2から設定で変更可能に
これを受けてか、Appleはその後に方針を変更したようで、現地時間1月14日に公開されたiOS13.3.1ベータ2には新たな設定項目が追加されました。
Twitter上でブランドン・バッチ氏が公開した情報によりますと、プライバシー>位置情報サービス>システム・サービスから超広帯域無線(UWB)を無効化するトグルが確認できます。
So iOS 13.3.1 beta 2 does have a new toggle to disable Ultra Wideband. pic.twitter.com/Tswt7V5GMV
— Brandon Butch (@BrandonButch) 2020年1月17日
このiOS13.3.1の正式版は近いうちに公開される可能性があるので、気になる方はアップデート後にチェックしておきましょう。
おまけ:超広帯域無線(UWB)とは?
超広帯域無線(UWB)はiPhone11から搭載された新しい機能です。
技術的なことを言えば、位置検出の精度が高い超広帯域無線波を利用して、端末の高精度な測位が可能になります。つまり、誤差が少ない位置の特定が可能になります。
この技術は、例えば、空港やショッピングエリアなど、細かい道が入り乱れるような場所でもユーザーの正確なナビゲーションが可能になります。
ただし、この技術は飛行機での移動中や特定の地域などにおいて使用が禁止されている場合があるのです。
そのため、当初のAppleは確認のための位置情報取得を正当化していました。
ちなみに、この機能は「飛行機マーク」をタップすることで起動する機内モードでも無効化することができますので、飛行機に乗る際は忘れずに設定しておいてくださいね。