EU委員会激おこ?AppleがmicroUSBを採用しないので法律変更するかも

iPod 3Gより独自規格の電源コネクタを採用し続けるApple、一般にスマホや他の電子機器はmicroUSB規格を採用する事が多く、一部ユーザーから規格を統一して欲しいといった意見もありますね。
ヨーロッパでは以前よりAppleにコネクターを他と統一するよう呼びかけ、Appleが長年に渡ってコレを無視してきたのですが、どうやら法律レベルで対応してAppleを従わせようとする動きがあるようです。
罰則のないお願いから法律へ
2009年、EUでは携帯電話に使用される充電コネクタを統一するよう各社に呼びかけ、Appleを含む10社がこれに合意しスマホのコネクタ規格を統一しようという動きが強まりました。
AppleはすでにDockコネクタを普及させており、2012年にはLightningコネクタをリリースし「充電コネクタを統一」する気がないように見えましたが、Appleは自社で変換アダプタを供給することで同意の意思を見せていました。
これに業を煮やしたEUは2013年に上記の「充電コネクタを統一」を「普遍的な充電コネクタ搭載の義務」に変更、2017年までにAppleにiPhoneのコネクタをmicroUSBにするよう呼びかけてきました。
MFiの利権のためか、はたまた当時のmicroUSB規格に納得できなかった(USB Type-C普及は2015年頃から)ためか、あるいは変更の為のコストを嫌ったのか、AppleはEUの要請を拒否し続けます。
そもそもEUのこの協定には罰則など特になく、途中からルールが変わってしまうようなものなのでAppleも従わなくても特に不利益を被るワケではなかったので、当然の結果と言えるでしょうね。
しかし最近になって、特にドイツの社会主義欧州議会議員(MEP)がAppleのこの態度にかなりの難色を示しており、このままAppleが協定に従わない場合は法律に組み込んで、強制的に従わせるか締め出すかする気のようです。
確かにモバイルデバイスが全て統一規格のコネクタなら運用も楽になりそうではあるのですが、そもそもAndroidもmicroUSB-BからUSB Type-Cに変更していますし、彼らの言う「普遍的な充電コネクタ搭載の義務」の定義も曖昧と言わざるを得ないでしょう。
数年ごとに進化してきている充電コネクタをどう「普遍的な充電コネクタ」と定義するかにもよりますが、もしかしたらiPhoneがヨーロッパから一時的にでも姿を消す瞬間が出てくるかも知れません。
まとめ
さすがに法律レベルで制定されるのであればAppleもヨーロッパ撤退か「普遍的な充電コネクタ」搭載を行うのでしょうが、スマホの充電コネクタに法律を持ち出すというのはあまり穏やかな話ではないですね。
ただ今年発売のiPhoneにUSB Type-Cを搭載するといった噂もあるので、もしかしたらUSB Type-Cに統一してヨーロッパで販売を続ける方針なのかも知れません。