MicrosoftのBing、EUでAndroidの検索エンジン競争でDuckDuckGoに負ける

GoogleはEUのAndroidユーザーに向けて代替の検索エンジンの選択結果を発表しました。
その結果、EUの国々で最も投票された検索エンジンはDuckDuckGoで、最下位はMicrosoftのBingということに…。
Androidの検索エンジンの自由化競争でBingが選ばれない理由とは
3月1日からEUではAndroidデバイスをセットアップする際にGoogleを含む4つの選択肢の中から検索エンジンを選ぶ方式に変わります。

検索エンジンを選択する画面
この選択結果がChrome及びAndroidのホーム画面検索でのデフォルト設定となります。
これは「OSと検索エンジンを勝手に結びつけるのは不当だ」とするEUにおける独禁法の影響によるものです。
※この決定の際にGoogleは50億ドルもの罰金を課されています。
ではこの4つの検索エンジンはどのように決められるかというと、4ヶ月毎に行うオークションです。
このオークションの金額が高い順の4つの検索エンジンが選択肢として表示される訳です。
Androidの検索エンジンに選ばれると、選ばれた検索エンジンの会社はGoogleに対して1ユーザー毎に料金を支払う仕組みになっています。
そしてその料金は4番目に提示した額なんです。
つまりMicrosoftは採算が合わない為、Googleのオークションにまともな金額を提示していない、という形になります。
オークションシステム自体に問題がある?
GoogleはEUにキツい独禁法を食らっても、逆にエグいオークション方式で仕返しをしたように見えなくもありません。
もちろんこのようなやり方に各検索エンジンのCEO達は猛反発。
Ecosiaはオークション自体をボイコットし、DuckDuckGoのCEOは「Googleが競争を犠牲にして利益を上げる」と述べ、QwantのCEOは「代替の検索エンジンを選ぶのに現金が必要なら結局支配的地位の乱用だ」と憤っています。
各国の選択肢(オークションの結果)
オーストリア:DuckDuckGo、GMX、Info.com
ベルギー:DuckDuckGo、Info.com、Qwant
ブルガリア:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
クロアチア:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
チェコ共和国:DuckDuckGo、Info.com、Seznam
デンマーク:DuckDuckGo、Givero、Info.com
エストニア:DuckDuckGo、Info.com、Yandex
フィンランド:DuckDuckGo、Info.com、Yandex
フランス:DuckDuckGo、Info.com、Qwant
ドイツ:DuckDuckGo、GMX、Info.com
ギリシャ:DuckDuckGo、Info.com、Qwant
ハンガリー:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
アイスランド:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
アイルランド:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
イタリア:DuckDuckGo、Info.com、Qwant
ラトビア:DuckDuckGo、Info.com、Yandex
リヒテンシュタイン:DuckDuckGo、Info.com、Qwant
リトアニア:DuckDuckGo、Info.com、Yandex
ルクセンブルク:DuckDuckGo、Info.com、Qwant
マルタ:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
オランダ:DuckDuckGo、GMX、Info.com
ノルウェー:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
ポーランド:DuckDuckGo、Info.com、Yandex
ポルトガル:DuckDuckGo、Info.com、Qwant
キプロス共和国:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
ルーマニア:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
スロバキア:DuckDuckGo、Info.com、Seznam
スロベニア:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
スペイン:DuckDuckGo、Info.com、Qwant
スウェーデン:DuckDuckGo、Info.com、PrivacyWall
イギリス:Bing、DuckDuckGo、Info.com