Appleは宇宙からデータ通信のために衛星の開発を模索か、ただし課題も

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by しんや

現在5Gの整備が進んでおり、より広範囲で高速な通信が実現すると言われています。

しかし、将来的には、さらに進歩した通信網を構築するには宇宙へもアンテナを広げる必要が出てくるかもしれません。

それを見越してか、Appleの社内には衛星関連の技術に取り組む秘密のチームがあり、宇宙でのアンテナ設計技術の開発などに取り組んでいると報じられました。

Apple社内で通信衛星の技術を開発中する秘密チーム

Bloombergによると、Appleは、人工衛星の開発企業であるSkybox Imagingでエンジニアをしてた数名のメンバーを雇いチームを作っていると言われています。

チームは人工衛星に関連する技術の開発を行っていると言われており、目的はデータを宇宙からiPhoneへ直接送受する通信技術と環境の開発であると推測されています。

これが実現すれば、Appleのデバイスを5GやLTEなどのネットワークを使わずにインターネットへ接続することが可能になります。

具体的には、位置情報の精度向上や、マップの対応地域拡大だけでなく、全く新たな機能の追加も模索しているようです。

他にも災害時のインフラや、緊急時での予備設備としても活用できそうです。

ただし、現時点では初期的段階のプロジェクトにすぎないため、将来的に破棄される可能性も示されています。

また、Appleが、衛星そのものの開発に取り組む予定かどうかなど、細部までは明らかになっていません。

しかし、チーム自体は今後5年以内に何かしらの成果をあげるように期待されているため、部分的にでもAppleのサービスや製品にそれらの技術が取り込まれ、徐々にその詳細が明らかになる可能性はありそうです。

宇宙からのデータ通信は問題も山積み

このように、宇宙からiPhoneに直接データの送受信が可能になれば様々な恩恵が期待できます。

しかし、実際これはそう簡単な技術ではなく、私たちが想像するような恩恵を実現するにはかなりの技術革新が、もしくは努力が必要とされています。

どこからでもアクセスできるのか?

まず、容易に想像がつくのは、地球上ほぼどの地域からでもネットへアクセスできるようになるという期待です。しかし、これを実現するにも障害があるのです。

まず、通常の静止衛星とiPhoneを通信させるには距離があまりにも遠すぎるため、静止衛星軌道よりも近い位置に中継アンテナを配置する必要があります。

そうなれば当然、衛星も地球と相対的にみて静止はしておらず、衛星と地表との位置も近くなり、一台の衛星でカバーできるエリアが少なくなります。

そのため、全ての地域を確保するには、Appleは千個以上の衛星を用意する必要があると言われています。これが一つ目の障害になるでしょう。

通信速度はどの程度なのか?

そして、もう一つの障害が通信速度です。現時点では、他の企業によって実証された通信は2G通信までです。

私たちが今、4Gを使っていることを考えるとこれはあまりにも遅すぎます。

これではせいぜいテキストを送り合う程度で、画像の送受信などはほぼ不可能です。

さらに、カバーする範囲が増えればそれだけ使用するユーザーも増えるため、より多くの送受信を処理する必要が出てきます。

つまり、衛星本体の処理速度と、データ送受信の通信速度も実用レベルまで引き上げる必要があるのです。

以上の観点から観ても、たとえAppleが衛星の開発に成功したとしても、私たちの生活を劇的に変化させるかはまだまだ疑問です。

ただし、とても夢のある話ではあるので、このまま5年以内に何らかの成果が出されることを期待しましょう。

参考:9TO5Mac

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