FBIが「ロシア製のアプリはスパイ防止活動の潜在的脅威」と回答

アメリカの連邦捜査局(FBI)はロシア製のいかなるアプリもロシア当局により傍受されている可能性があり、スパイ活動を防止する上で脅威となることを表明しました。
これは、アメリカだけでなく日本を含むその他の国にも当てはまる内容です。
ロシア製アプリは政府にユーザー情報を提供する可能性がある
ロシアの企業WirelessLabが開発した「FaceApp」は、フィルターを通すとユーザーの顔を老けさせることができるアプリですが、今年夏頃に世界各地で人気が高まりました。
実際日本でも、Twitter上などでその画像をシェアする人もたくさんいました。
人気のFaceAppの利用規約には…
一時は1億人を超えるユーザーが使っていたと言われるほど人気となったアプリですが、このFaceAppはユーザーの顔や名前などの個人情報を取得し、同社がそれらを本来の目的以外にも使うこともできると一部から指摘されるようになりました。
というのも、FaceAppの利用規約には「あなたが当社のサービスを通して投稿したりシェアしたコンテンツや(名前などを含む)いかなる情報について、当社はユーザーに通知することなく商業化し、公開できる権利を持っている。それは、永続的で取り消し不能で、ロイヤリティフリーのライセンスである」と記載されていたのです。
これを受け、夏頃からアメリカの議員が、FaceAppを含むロシア製のアプリがアメリカの国民に与えるプライバシーやセキュリティ面での脅威について、FBIに調査を求めていました。
そして本日、FBIはロシアで開発されたいかなるモバイルアプリも「防諜の潜在的脅威」があると指摘し、利用するユーザーはプラバシーやセキュリティ面で脅威にさらされる可能性があると述べました。
ロシア当局はそれらのアプリに直接アクセスする能力をすでに持っており、仮にアプリ側が提供していなかったとしてもリスクがあることに変わりはないと説明しています。
来年の夏以降はますます危ない?
また、別の報道では、来年の7月以降にロシアで発売される端末にはロシア製のアプリを事前にインストールすることが義務化されるとわかっています。
つまり、いれると危険なアプリがすでに最初からインストールされた状態でユーザーの手元に届くのです。
ロシアの諜報能力はアメリカの大統領選にも影響を与えたという疑惑が起こるほど高いとされており、スパイ工作のための手段がこれ以上世に広まるとますます大変なことになりそうです。
もちろん、アメリカがこのまま黙っているとも考えられないので、今後は中国のHUAWEIと同じく対抗措置を発動するとみられています。