若者の四人に一人はスマートフォン中毒という研究が発表される あなたは大丈夫?

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by しんや

スマートフォンの普及はここ10年で爆発的に進みました。様々な場面で私たちの生活に貢献してくれている一方で、それに起因する問題も多く存在しています。

特に若者たちのスマートフォンとの付き合い方を懸念する声は多くあります。そんな中、「スマホ中毒」の若者の数が四人一人の割合にまでのぼると報告されました。

スマホ中毒が子供の精神に悪影響を及ぼすと報告

British Medical Council(BMC)の精神医学ジャーナルに発表された内容によれば、若者の10〜30%がスマートフォンを異常なほど愛用していることが分かったようです。

この研究は、40以上の論文をメタ分析(統計的分析のなされた研究を収集し再分析)することで、25歳までの若者たちにスマートフォンが与える影響を調べています。

つまり、研究者たちが調査した結果、平均23%の若者たちはスマートフォンの使用に問題のあるスマホ中毒の可能性があることを確認したのです。

さらに、このメタ分析の対象者は4万人以上が含まれていますが、その中でもスマートフォンを異常なほど愛用しているグループと精神的に不健康な人のグループには関連性があることも確認されたと報告しています。

スマホとの付き合い方でうつ病になることも

これは、単にスマホを長時間使うことによる「実際的な」影響の話ではなく、その裏に隠されている「精神的な」面に着目した話です。

例えば、スマホ中毒者の多くは学力の低下が指摘されますが、これは「スマホを長時間使ったために勉強の時間が用意できず学力が低下した」と考えることもできます。

もちろんこれはスマホ中毒による弊害の一つですが、この研究では「学力低下」という結果を「スマホを異常なほど愛用すると、うつ病やストレスの増加など精神面での悪影響が発生し、その結果学力が低下した」というアプローチで説明しています。

つまり、スマホに依存してしまうことは精神的な健康を害してしまうため、「学力低下」など影響が表面化するずっと前から私たちの様々な行動に悪影響を与えている可能性があるのです。

この報告では、評価ツールの改良を行い、さらなる調査と分析が緊急に必要であると結論付けました。

スマートフォンとの付き合い方を考え直す

Appleもすでにスマートフォン中毒については懸念を表明しており、iPhoneのiOS 12やmacOSのCatalinaからはScreen Timeを実装しています。

これにより、自分のスマホやパソコンに対する依存度を確認でき自分でアプリに制限をかけることもできますし、親が子供のiPhoneの使用時間を制御できるようにもなっています。

紹介した論文は、このような対策を徹底することが様々な精神疾患を防ぐことに繋がる可能性があると示しています。

そのため、精神的な健康状態が気になる人や子供を持つ親は「スマホとの付き合い方」をこの機会にもう一度見つめ直してみてはいかがでしょうか。

参考:BMC

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