絵画もスマホで描く時代?iPhoneやiPadで描かれた画集が22万円で販売へ

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by メカ村

漫画家やイラストレーターもiPadなどで仕事をするような時代となり、デジタルアートはPCだけのものではなくなってきましたよね。

その波が絵画界の方にも及んでいるようで、イギリスを代表する画家がこの度、iPhoneとiPadで描いた絵を画集として発売したようです。

82歳の大ベテランが描いた絵

イギリスの画家で現在ロサンゼルスを拠点としているデイヴィッド・ホックニー氏は、2020年1月にiPhoneやiPadで描かれた120枚の絵画を含む画集を発売する事を発表しました。

この画集はドイツの出版社TASCHENから発売され、2,000ドル(約22万円)で販売されるそうです。

ホックニー氏は1960年代を代表する現代芸術家の1人であり、今年で82歳にもなる大ベテランの画家で、油彩やクレヨンなどを用いたポップアートで有名で、その作風はアメリカ西海岸をベースとした陽気で明るいものが多いそうです。

そんな彼がiPhoneやiPadで描いたデジタルアートを画集として発売するワケですから、かねてより賛否あるデジタルアートコンテンツへの議論も白熱しそうです。

乱暴な言い方ですが「デジタルアートは絵画ではない」といった意見も少なくなく、いわゆる手書きで作られたものを絵画、デジタルアートはデジタルアートであるといった意見も散見されます。

デジタルアートは手書きと異なり簡単に複製でき、現実では使用できない手法や修正を可能としており、また絵の具の厚みで表現される陰影などもない事から、こうした意見が多い事は仕方がない事だと思います。

しかし現代での我々はそのほとんどがデジタルコンテンツ、特にスマホでそういったコンテンツを目にする機会が多く、一般絵画を見に行く機会は以前よりもはるかに減っているように思えます。

ホックニー氏は今回の画集発売によって、デジタルアートも絵画の1ジャンルであると呼びかけているのかも知れません。

まとめ

デジタルコンテンツ否定派の意見もわからなくもないのですが、現実に漫画やアニメ、イラストのほぼすべてがデジタル化する時代となっており、絵画を手書きにこだわる事はアーティストに委ねられる時代になっている気がします。

昔から絵画を趣味としている人には受け入れがたいのかも知れませんが、こうした作品が世に送り出されデジタルアートの価値も見直されるようになると良いですね。

参考:AXIS

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