Appleは政府のブラックリストに登録されている企業と取引をしていたため5000万円の罰金

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by しんや

Appleは政府のブラックリストに登録されている企業と2年以上にわたって取引をしていたために5000万円の罰金を支払うことになりました。

この違反は、Appleの過失によるものでありブラックリストに登録されていることを当初認識していなかったため、違反金は比較的小額なものとなりました。

Appleは米国の制裁対象の一部と2年以上の取り引き

WSJによると、Appleは米国によってブラックリストに登録されていたスロベニアのソフトウェア会社からソフトウェアアプリケーションの取り引きをしていたため米国の制裁に違反したとされています。

Appleは声明で、2017年に誤って米国財務省のブラックリストにのる開発者に対して報酬を支払ったことが発覚したため、すぐに当局へ報告し彼らの調査に全面的に協力したと説明しました。

また、この調査はすでに完了したことも報告しました。

米国の制裁に違反する行為をとったAppleですが、すぐさま過失を認めたため深刻な処分は避けられたようですが、その疑惑に対する罰金として467,000ドル(約5000万円)を支払うことで財務省と合意したようです。

原因はAppleの社内システムにあり

過失の原因はAppleが持つブラックリスト対象者の特定方法のプロセスに問題があったためだと言われています。

今回の騒動では、人身売買のネットワークに関与しているとして「SIS DOO」が米国の制裁対象として指定されていました。

これに伴い関連する米国の全ての資産が差し押さえられ、一切の取引が禁止されていました。

そのため、Appleもこのブラックリストから取得した情報をもとに、該当するデベロッパーへの報酬の支払いは停止する必要がありました。

ところが、Appleのシステムには「SIS DOO」ではなく「SIS doo」としてリストされており、同社のシステムはこの二つを異なるものとして認識したため見逃してしまっていたのです。

そのことが、2017年にシステムを改良した時に発覚することとなり今に至ります。

Appleほどの大企業が作ったものとは想像しづらい、あまりにも初歩的なパターンマッチングのミスですが、それほどの大企業でもそのような単純な失敗をおかすことがあるという良い教訓を示しているとも言えるでしょう。

Appleは当時、App Storeアカウントに関連付けられた個々のユーザーをすべて識別していなかったため、対象者をブラックリストに登録した個人として特定できなかったとされていますが、すでに関連するプロセスは修正されたと報告しました。


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