なぜAppleは新しいiPhone SEの発売をしてこなかったのか?

来年の春にiPhone SEの後継機と思われる端末が発売されると報じられましたが、そのようなニュースが報じられるのは今回が初めてではありません。
これまでも何度か各メディアから報じられていましたが、結局Appleからアナウンスされることはありませんでした。
それにも関わらずなぜAppleはiPhone SEの新型の開発をしぶってきたのでしょうか。
AppleがiPhone SEの開発に積極でない理由
実はそれほど需要がない?
Appleが開発に乗り気でない理由は、実は新型のiPhone SEを求めるユーザーの数が足りていないからではという見方が出ています。
Forrester Researchで働くFrank Gillett氏が行なった調査によると、人口の15%が5インチ以下の小型なスマートフォンを好んでいると推定されることが分かっています。
しかしこの場合、実際の購入者は10%ほどになると予想されるとFrank Gillett氏は語ります。
問題は、この10%という数字をAppleがどう見るかということですが、残念ながらAppleがこの数字に満足していないという情報が出ています。
さらにスマートフォンの平均的な乗り換えの周期は3年と言われています。つまり、他のiPhoneのように1、2年で新型を出したところで十分な購買者の数を確保できない可能性があるのです。
それらのことを考慮すると新型のiPhone SEを発売したところで目標とする台数の売り上げに届かない可能性が危惧されており、Appleが新しいiPhone SEの発売をためらう理由が想像できます。
やっぱり売りたいのはiPhoneのハイエンドモデル
そして当然といえば当然ですが、Appleが売りたいのはiPhone XSなどのハイエンドモデル、つまり高価格な端末です。
なぜなら、同じ台数を売り上げても、iPhone XSの方がSEに比べるとはるかに高い利益が得られるからです。
また、iPhoneの購入者の数には限りがあるため、できる限り多くのユーザーにハイエンドモデルを買ってもらえるようにしたいというのがAppleの望みです。
そのため、同社が比較的安価なSEモデルの販売をためらっているという見方があります。
ライバルも多数
さらに、わずか人口の10%という市場規模に対して、あまりにも多くのスマホが存在していることも原因の一つではないかと考えられています。
実際Android 9.0が動作する端末のなかで、画面サイズがiPhone SEと近い5インチほどの端末はすでに10台近く発売されており、そこからiPhone SEが一定の売り上げを奪い取るというのはなかなか難しい話なのかもしれません。
何れにせよ、来年の春に新しいiPhone SEの発売が大手メディアから報じられたことは事実であり、それはiPhone SEを切望するユーザーにとってポジティブな出来事と言えるでしょう。
今月には新型のiPhoneの発表が控えていますが、もしもあなたが熱心なiPhone SEのファンなら新しいiPhoneの購入は来年の春まで控えた方が賢明かもしれませんね。