Appleはジョブズの教え「Steve Jobs Doctrine」を達成する為に年間160億ドル以上費やす
今や伝説の存在となってしまった故スティーブ・ジョブズ氏、今の形のMacやiPhoneは彼無しでは存在しえなかったとも言われており、もしかしたら未だにガラケーの時代が続いていたかも知れません。
Appleは彼が亡くなってからよく「迷走している」なんて言われているのですが、彼が遺した「Steve Jobs Doctrine」を達成する為にかなりの努力をしているようです。
「Steve Jobs Doctrine」とは
ジョブズ氏は1997年に経営難だったAppleに戻った際に同社の売り上げを20倍以上に増やして見せ、iPhoneをリリースした後は世界でも屈指のIT企業へと成長させました。
彼は2011年10月5日に膵臓腫瘍が原因で死去、実にiPhone 4S発表日の翌日の事件となり、「ジョブズが遺した最後のiPhone」としてiPhone 4Sは歴史的な売り上げをたたき出す事となります。
そんな偉大な彼が遺したものの1つに「Steve Jobs Doctrine」というものがあり、それは俗に「ジョブズの教義」とも呼ばれ、「design fewer, simpler, greater things」という仕事に対しての1つの言葉となっています。
意訳するなら「デザインは小さく、シンプルで、素晴らしい製品を」といった感じで、まさにiPhone 4やiPadがそれを体現していたと言えるでしょう。
Appleが最近「迷走している」と言われるのは、単純にジョブズ氏のように一切の妥協を許さない好奇心に溢れた子供のようなトップがいなくなり、経営方針や開発方針が単純に以前とは変わってきているからでしょう。
しかしその中でも彼がいないなりにAppleは「Steve Jobs Doctrine」を守るため、実に売り上げの7.9%にも達する年間およそ160億ドル(約1兆7千億円)以上もの費用を様々な研究費用に充てているとの事。
この数字は決して高いものではなく例えばMicrosoftは13.4%を、Googleは15.7%を研究費として充てているのですが、巨大なエコシステムで商品数を絞っているAppleと、多岐に渡る商品開発を行っている各社では研究費の割合も異なってくるでしょう。
AppleのCFOらはこれからも研究開発費を大きくしていく傾向を示しており、ジョブズ氏が亡くなった後の様々な穴や遅れを、巨額の資金を投じて補い続けようとしているようです。
まとめ
すでに亡くなった人物を引き合いに出すのは反則ではありますが、最近のiPhoneの傾向と以前のiPhoneの傾向は確実に異なってきており、「シンプルで使いやすい」から「ハイテクノロジー」に切り替わってしまっているような気がしてなりません。
独自路線で頑張っていたイメージが、最近では他社を追従しているようにも見えてしまうのですが、Appleにはどうか「design fewer, simpler, greater things」に沿った画期的なiPhoneをリリースして欲しいですね。