ジョニー・アイブの役割はなんだったの?退社報道で株価1兆円を吹き飛ばす男の仕事とは

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by メカ村

先日、Appleの最高幹部の1人であるジョニー・アイブ氏が退社して株価が約1兆円も下落した、というのは世界でも非常に大きなニュースとして取り上げられました。

退社報道だけでこれだけの影響力を与え、Appleの重要な場面では必ずといって良いほど登場するジョニー・アイブ氏なのですが、彼はAppleでどのような役割と仕事をしていたのでしょうか?

ジョニー・アイブの役割はインダストリアルデザイナー

ジョニー・アイブ氏のAppleでの肩書はチーフ・デザイン・オフィサー(最高デザイン責任者)となっており、これだけ見るとAppleのデザイン部門の責任者である事はわかりますね。

彼はデザイナーの中でも特にインダストリアルデザイナーと呼ばれる存在で、これは俗に工業デザイナーと呼ばれる工業製品のデザインを専門とする職業です。

Appleの歴史系のお話でよく登場する半透明のディスプレイ一体型iMacは、Appleで彼が作り上げた初期作品であり、それまでのPCデザインの常識を打ち壊すようなフォルムと素材、カラーリングは世界中で多くの人を魅了しました。

そして現行シリーズであるMacbookやiPhone、Apple Watchなど多数の主力商品の外観デザインやシステムのビジュアル面のデザインに関わっており、今のApple製品のデザイン性=ジョニー・アイブのデザインといっても過言ではない存在です。

そんな彼は、イギリス・アメリカ・日本・オーストラリア・ニュージーランド国籍の約15人で構成され20年間同じメンバーのデザインチームを率いており、少数精鋭でApple主力商品の革新的なデザインのほとんどを手がけていたとの事。

また自分のオフィスに徹底して非関係者を入れないよう努めており、友人知人はもちろん親戚や家族であっても立ち入りを禁止して徹底した情報流出対策を講じている慎重な人物で、新作のデザイン情報は基本的に量産段階などに入らないとリークされない事で有名です。

もちろん彼が関わって失敗したデザインや作品も少なくはないのですが、現状の主力製品すべてに彼のデザイン能力が影響しているのは言うまでもなく、彼が退社すると報道されただけでAppleの株価が約1兆円も吹き飛んだのは必然だったと言えるでしょう。

きっとこれから数年間は彼が関わったApple製品が多数リリースされるのでしょうが、彼がいなくなった後のAppleがどれほど優れたデザインの商品を出せるのか、新たな最高デザイン責任者は誰になるのか注目が集まっています。

まとめ

これだけ見ると成功の権化みたいに見えてしまいますが、大失敗した作品も多数あり、初期のApple Watchで盛大に失敗した高級モデルは彼の発案とデザインだったそうで、彼の仕事だから必ず成功するというワケではなかったようです。

彼がいなくなる事でApple製品がどのようなデザインに変化していくのかは以前不明ですが、株価が約1兆円下がるレベルの影響が発生するのはまず間違いないでしょうね。

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参考:appleinsider

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