インドでTikTok禁止令!App StoreとGoogle Playストアから配信ページ削除

アジア圏で人気の高いショートムービー共有アプリ『TikTok』、若年層への人気が高く動画投稿の敷居の低さから、ユーザーのほとんどが動画を投稿した事があるほどアクティビティの高い事で有名です。
そんな『TikTok』を危険なアプリと危険視する声も少なくないのですが、ついにインドでアプリの配信を禁止する命令が実行に移されました。
高等裁判所命令
今年4月上旬インドの最南部にあるタミル・ナードゥ州のマドラス高等裁判所にて、「『TikTok』がポルノを助長する」と青少年保護の目的で『TikTok』をインド国内で配信禁止とする判決を下しました。
これを受け、記事執筆時点(4月17日17時頃)でインドのApp StoreとGoogle Playストアから『TikTok』の配信ページが削除されている事が確認できました。
iPhoneなどからインドのApp Storeにアクセスするのは面倒ですが、PCでWebページのiTunesにある『TikTok』にアクセスし、アドレスにある国識別コードを「jp(日本)」から「in(インド)」に置き換えるとアクセスできます。
すると日本では普通に表示されていた『TikTok』のページが、インドでは「Connecting to the iTunes Store…」と表示されアクセスできず、『TikTok』は新規ダウンロードユーザーを獲得できなくなってしまいました。
情報によるとアプリをダウンロード済みの場合は『TikTok』をそのまま利用する事ができるそうで、インドでは毎月のアクティブユーザーが1億3,500万人もいる事を考えると、青少年保護の効果はさほど無いようにも思えますね。
しかし『TikTok』を運営するByteDance社にとっては人気市場をいきなり閉鎖された事となり、運営方針に何かしらの軌道修正を施さないといけないレベルの事態と言えます。
今年2月には、アメリカ連邦取引委員会から「子どもの個人情報を違法に収集している」として570万ドル(約63億円)の罰金を課せられた『TikTok』、インドの判決を皮切りに日本や諸外国でも禁止の動きが始まるのかも知れません。
インドに限らず、また『TikTok』に限らず各国のSNSでは未成年がポルノに手を出す事は少なからず発生しており、もし青少年保護を切に願うのであれば「青少年のSNS利用制限」レベルまで行わないと、現代の青少年保護は達成できないでしょうね。
まとめ
新規ダウンロードを禁じておいて、既存ダウンロードについてほったらかしというなんとも煮え切らない裁判所命令なのですが、本当にインドで青少年保護を目的とするならば既存ユーザーへの使用禁止なども盛り込むべきだったのでは?と疑問に思ってしまいます。
Twitter、Instagram、Facebook、Youtubeなどで度々問題として取り上げられる青少年の利用、スマホを持っている事が当たり前になった現代ではもっと真摯に向き合わなくてはならない問題なのかも知れません。