Apple News+ 一部の大手メディアは参加しない方針

Appleが最近発表したApple News+では月額9.99ドルで様々なメディアの雑誌やコンテンツが読み放題になります。
しかし、そのメディアには残念ながら有名どころのワシントンポストやニューヨークタイムズは含まれないようです。
大手との取引に失敗したNews+
Appleは「私たちがあなたを世界で一番読まれる新聞にします」というキャッチフレーズのもと様々なメディアを説得してきました。
しかし既に世界で最も読まれているメディアの一つであるニューヨークタイムズやワシントンポストにはあまり響かなかったようです。
大手にはあまり旨味のないシステム
というのは、Washington PostやThe New York Timesなどの大手は既に独自のデジタル購読サービスを持っており、ワシントンポストは月10ドル、ニューヨークタイムズは月15ドルの課金が必要で、その100%が各社の収入として入ってきます。
一方で、Apple News+ではユーザーがコンテンツに費やした時間に基づいて収益の50%を分配するという形になります。
そのため、独自の購読システムを持っており、ワシントンポストのような成功している大手メディアにはあまり旨味のない話になっているのです。
Appleは将来的に見込める巨大なユーザー数を武器に説得を試み「大手のメディアも満足できるほど多くの読者をそ提供できる」と主張しましたが、結果的にワシントンポストとニューヨークタイムズの2社は承諾しない形になりました。
また彼らは、もし参加してしまうと既存の読者とApple News+の読者の共食いが起こる可能性も懸念しているようです。
今後の参加は有り得るのか?
今回は著名な大手2社に断られるという痛い結果になりましたが、一方ではNational Geographicなどとは既に取引が成立しているためNews+が大きくつまずくこともないでしょう。
そのため、このまま順調に成長を続けAppleが無視できない数のユーザーを取り込むことに成功すればワシントンポストやニューヨークタイムズの参加も期待できるでしょう。
日本ではまだ未定のNews+ですが、Apple Musicの躍進を見るとNews+も今後は一気にユーザーを伸ばし日本でも展開される日はそう遠くないかもしれませんね。
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