Face IDがアプデで双子を弾く精度になるかも?Appleが新特許申請

iPhone Xから新たに採用されたFace ID、ユーザーが画面を見るだけでロック解除できるという画期的なシステムのはずでしたが、双子やマスク、親子やアジア系の似ている人でも解除できてしまうとしばしば問題になっていました。
この問題について当然Appleは対策を考えていたようで、Face IDの精度向上に繋がる新たな特許を申請したようです。
赤外線で静脈スキャン
Appleが新たに申請したFace IDの特許とは、既存のTrueDepthカメラシステムにある赤外線カメラを利用して、顔の皮膚下にある静脈をスキャン・マッピングするというもの。
現在のFace IDは顔を3Dマッピングして作ったマスクを鍵情報としていましたが、この仕組みは冒頭で述べた別人でのロック解除をほぼほぼ不可能にする事が期待されています。
Here’s another scan. Cleaned up a little. Probably a better representation of what it “sees”
— Brad Dwyer (@braddwyer) 2017年11月15日
I should note, this is one frame from the #TrueDepth camera. You could probably sample multiple frames to build a better depth map. pic.twitter.com/yweJ7hBJ1U
生物学的に一卵性双生児は親でも間違うほど外見などが似てしまうのですが、静脈のパターンまでは流石にそっくりになる事はないそうで、バイオメトリクス業界でも静脈認証が積極的に取り入れられています。
3Dで作った顔マスク情報では形状が似ているだけで突破されてしまいましたが、顔の静脈マップも同時に検証するとなれば、Face IDがかなり強固なセキュリティになるのは間違いないでしょう。
またこの技術は新たなハードウェアの実装を前提にしていないので、既存のFace IDが利用できる端末ならソフトウェアアップデートで対応できる可能性が高いそうです。
新しいFace IDが旧端末じゃ使えないとか、新しいiPhoneにしか搭載してないといった事がないのは、ユーザーとしてはかなり嬉しい情報ですね。
この技術がどの段階でiOSに組み込まれるかはハッキリしていませんが、現状Face IDが「形状が似ていれば解除できる」という不名誉な状態ですし、次のiOS 13辺りで実装されるかも知れません。
これはこれで「本人なのに開かない(開くのが遅い)」といった問題にもなりそうですが、正直他人にiPhoneのロックを解除されるよりはまだマシでしょう。
まとめ
顔の静脈を読み取るというのはかなり奇抜な発想ですが、双子すらもちゃんと区別できるのであればもう「顔認証は使えない」なんて言われなくなりますね。
目に見えて効果を実感できるような技術ではありませんが、実装されれば過去に使ったマスクや双子などを使って実験するメディアもいるでしょうし、実装が楽しみではあります。