混雑した場所で大手キャリアの回線品質を比較、ソフトバンクが優勢

更新日:

by ともぞう

格安SIMならまだしも3キャリアの回線だと今ではそこまで大きな差はないイメージがありますが、混雑した場所では回線品質に違いがでるのか気になりますよね。

そんな違いをICT総研が検証したデータが公開されていたのでご紹介します。

動画視聴品質でどのような差がでるのかを検証

ICT総研は「ネットワーク混雑環境における動画視聴品質の実態」の調査結果を公開しました。

調査は「東京、名古屋、大阪の主要な待ち合わせ場所15地点」に加え、「音楽フェスや花火大会など一時的に人が密集するイベント5地点」で実施。

実態調査を行ったのはドコモ・au・ソフトバンク回線でそれぞれ20台の端末を用意したそうです。

ネットワーク混雑状況での動画視聴品質を見る為に、各社のiPhone 8にて120秒の4k動画を同時に再生した際の再生開始までの時間、再生が停止した時間などを測定した結果となっています。

動画と言えば通信量も多いですし、切れ目なく一定の通信が確保されないと快適に見れないだけに実質、混雑した場所で安定した通信ができるかどうかの比較と行っても良いでしょう。

さてその気になる都市部での調査結果から順番に見ていくと…、最初は「動画の再生までにかかった時間」。

僅差ではありますが、再生までもっとも早かったのはソフトバンク回線で東名阪地区での時間は2.1秒という結果となりました。

どの地区でもドコモ回線が最下位というのは少し意外で、最大1秒も差がでたりするんですね。

続いては動画再生開始までの時間と、再生中に動画が止まってしまった時間を合わせた「動画再生停止時間」。

つまり「動画の再生まで時間が掛かったり、途中で止まった時間が少ない = ストレスなく動画を見られる」回線はどれかということになるのですが、停止時間が一番短かったのはこれまたソフトバンク回線。

全体に占める割合で見ると1.7%となっており、またまた3位になってしまったのはドコモで2.3%となっていました。

最後は回線速度がズバリ影響する「動画ダウンロードにかかった時間」。

これもソフトバンクと思われたのですが、トータルで1位になったのはauでした。120秒の4k動画をダウンロードするのに掛かる時間は8.3秒という結果。

そして残念ながらことごとく3位のドコモはなんと12.1秒という結果になっております。

なんとなく繋がりやすさとかそういうイメージだとドコモが一番という印象があったのですが、まさかまさかのどの項目においてもドコモが最下位というのが意外と結果でした。

さて長くなってきてしまいましたので、1つ1つの細かい開設は割愛しますが、都市部に続いて人が普段以上に密集するイベント会場での調査結果がこちら。

ここで名誉挽回となるかドコモ!というところだったのですが、まさかまさかの結果で動画の再生自体に失敗する率も高く、再生開始までの時間に至ってはとんでもなく遅いという結果に。

さらに動画ダウンロード時間においてもau・ソフトバンクに比べ圧倒的に時間がかかってしまっています。

てっきりLTE回線にもなって各社そこまで大きな差はでないと思っていたのですが、ネットワークが混雑している状況においては思いのほか各社差が出た結果となりました。

ICT総研のまとめによれば、今回の調査結果より「ソフトバンクは混雑エリアでの対策に力を入れていると推測される」とコメント。調査結果にはありませんでしたが、並行して行われた回線速度調査でもソフトバンクが一番早かったそうですよ。

もちろん、調査時に周りで使っている人のキャリアの比率や単純に回線速度だけでなく回線エリアの問題もありますので、これだけで優劣はつけられませんがキャリア選びの参考までに。

参考:ICT総研

関連記事