日本でも始まるApp Storeの広告機能、海外ではアプリ名で検索すると別アプリが広告で表示される問題も

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by ニュー侍

「App Store」でアプリを検索すると、そのキーワードに応じて表示される広告「Search Ads」が日本でも始まりましたね。

海外ではすでに始まっているのですが、検索した結果がキーワードと関係のないアプリが表示されたこともあったそうです。

検索結果に競合アプリの広告が表示されている例も

海外ではすでに始まっていた「Search Ads」ですがようやく日本でも始まるということで、カミアプでもご紹介していました。

ざっくりどんなものか説明すると、App Storeアプリの検索タブから「アプリ名」や「キーワード」などを検索すると、

画面上部にキーワードに連動したアプリ(広告)が表示されるというもの。

アプリを提供する側としてはAppleの公式アプリ上で広告を出稿できるうれしい機能なのですが、「ゲームキャスト iPhone」によると、海外ではこのSerach Adsで困った問題も起きているようなんです。

海外ゲームメディア「Touch Arcade」によれば、その困ったことの一例として海外のApp Storeでは大人気バトルロワイヤルゲーム『FORTNITE(フォートナイト)』の場合を紹介。

一体どういうことかというと、App Storeアプリで「FORTNITE」と入力して検索すると…

日本のApp Store

検索結果の一番上に「広告として競合とも言えるバトルロワイヤル系ゲームの『PUBG MOBILE』が表示される」そうなんです。


当の『FORTNITE』としては、たまったもんじゃないですよね。せっかく自社のアプリを検索してくれてるのに、一番目に付く上にライバルのアプリが表示されてしまうなんて。

というのも「Search Ads」はゲーム会社などのアプリ開発者がAppleを通じて、

  • iPhoneかiPad、もしくは両方
  • ユーザー属性(年齢・性別・位置情報)
  • 広告を掲載する日時・期間
  • など広告を出す範囲を設定。広告を見せたいユーザーを細かく設定できるほか、どんなキーワードが検索された時に広告を表示するかなどの設定も可能なんです。

    分かりやすい例で言うと、最近配信された『THE KING OF FIGHTERS ALLSTAR』の広告を出す場合に「格闘ゲーム」などのキーワードを設定しておけば、格闘ゲームを探しているユーザーに広告を表示させられるといったイメージですね。

    THE KING OF FIGHTERS ALLSTAR

    今回の場合はおそらくですが、「Search Ads」の広告設定で他社の人気タイトルを設定した可能性も考えられます。あくまで推測の話ではあるものの、そういうことが多くなってくるとユーザーが探したいアプリが見つからないなんてことも起こるかもしれません……。

    今回はそれを利用し類似の競合アプリが検索された時に、自社のアプリを広告で一番上に出せれば、潜在ユーザーを奪えるかも知れないという作戦をとったとも考えられますよね。

    なお、そのような事実は確認できないので、あくまで可能性の範囲でしかなく、もしかしたらAppleのSearch Ads側の処理で似ているゲームを広告として出している可能性もなきにしもあらずなのですが…。

    また今回のような例は他にもみられ、「iTunes」と検索するとAmazon Musicが広告表示されるなどもあり、明らかに狙ってるな…と思われます。


    今後、日本でも人気アプリの『Minecraft』や『パズドラ』などを検索すると、競合アプリやまったく関係のないアプリが出てくる…なんてこともあるかもしれません。

    せっかくアプリ開発側がApp Store上でアプリを見てもらう機会を増やせる広告枠であるにも関わらず、このような手法をとられてしまうと、結局つぶし合いになってしまいよいことはありませんよね。

    日本では8月から広告出稿が可能になるようなのですが、できればこのような行為は広告を出す前にApple側の審査で止めてもらい、足を引っ張り合うようなことはないようにしてもらいたいものです。

    参考:Touch Arcade

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