脳波で個人認証!?指紋・顔認証に次ぐ新たな技術開発に金沢工業大学が成功

体の一部を利用して、本人しか情報にアクセス出来ないようにする「生体認証」。
iPhoneではTouch IDによる指紋認証のほか、Face IDによる顔認証が利用されていますね。
そんな生体認証で、金沢工業大学の研究チームがなんと「脳波」を用いた認証方法を開発したそうなのでご紹介します!
脳波を用いての認証、98%の認証精度を実現
金沢工業大学が発表したのは、「脳波を用いた生体認証」。指紋や虹彩、顔認証に次ぐ位置付けになります。
そしてその認証精度も98%と実験段階にしては高い数字となっていますよ。
脳波認証は、人間の脳では幾つかの画像を見た際に一人一人違った脳波が検出されることを利用します。
しかし、脳波にはノイズが多く含まれている上、個人の特徴を抽出する事がこれまで難しいとされて来ました。
そこで、金沢工業大学の研究チームはこれを新手法で解決。従来の研究を応用し、個人による脳波の特徴を的確に捉えることに成功したそうなんです。
その結果、個人の特定率を98%にまで高める事ができたとのこと。
近年、指紋や虹彩での生体認証が主に使われていますが、カメラの高性能化によって指紋や虹彩の模様が読み取られる危険性が増大。
もし一度読み取られてしまうと、指紋や虹彩は一生変えられないので、セキュリティ的に重大な欠陥となります。
しかし脳波を用いる場合には、表示する画像を変更すればOKなので、万が一脳波を読み取られてしまった場合にも安心ということですね。
といっても、現在の技術では特別な装置を装着しないと脳波を読み取れないので、スマホやパソコンなどの認証装置としての利用はまだまだ先の話。
これから技術が進歩して例えばワイヤレスイヤホンから脳波が読み取れるなどできたら、新たな認証方法の1つになったりするかもしれませんね。
参考:共同通信社