Appleはさらなる損害を被る?MacBook Proのキーボード問題にiFxitのCEOが苦言
集団訴訟に発展し、無償修理プログラムを展開することとなったMacBook Proのキーボード問題、2015年頃から言われていた問題がやっと進展したと喜ぶユーザも多かったですね。
そんなキーボードの構造的欠陥について、デバイスの分解・修理評価でお馴染みiFixitのCEOが苦言を呈しているようです。
高額な修理パーツ
今年5月、MacBook Proのキーボードに構造的欠陥があるとして集団訴訟に発展し、Appleが無償修理プログラムを展開する事となったキーボード問題。
Appleが無償修理プログラムを展開したことで終結した問題とも思えるのですが、iFixitのCEOカイル・ウィーンズ氏は「設計ミス」と苦言を呈しています。
まず無償修理の対象になっているのが、2015年以降に発売されたMacBookと2016年以降に発売されたMacBook Proとされているのですが、カイル氏の見解ではこの問題は2012年発売のスリムになったMacBook Pro Retinaモデルから始まっているとの事。
この時にAppleはスリムなボディを再現するために、キーストロークの比較的小さいキーボードを採用し始めており、この考えが後々の「掃除のできないキーボード」を設計するに至ったと考えられます。
またこれはカイル氏の邪推なのですが、「Appleが高額な修理費を得る為の手法」としてキーボード、バッテリー、トラックパッド、スピーカーが一体化していて、一箇所のキーを修理する為にキーボード側本体を丸ごと交換しなくてはならないという点を指摘。
しかも小さなゴミが隙間に入るだけでまともに機能しなくなるキーボードですから、その修理費用が丸っと利益になるなら楽な商売に見えますね。
結果的にAppleは無償修理プログラムを展開したために、一箇所のキーを修理する度に非常に多くのパーツを無償提供しなくてはならないという、ある意味自業自得な結果に陥っています。
カイル氏は最後に「バタフライ構造キーボード3.0に期待している」と、今回の件を教訓にAppleが新たなバタフライ構造の開発する事に期待を寄せていました。
まとめ
キーボードが1個壊れただけでPCはその価値を大きく失いますし、そのたった1個のキーボードのために7万円以上の修理代金が提示されるのは、ぼったくりと言われても言い返せないでしょう。
カイル氏は一体化したパーツ群を酷評しており、「もしバラバラに修理交換できるならここまでAppleの損害は膨らまなかっただろう」とコメントを残しています。