東日本大震災を体験したライターがガチですすめる、これだけはやってほしい地震への備え

昨日2018年6月18日、大阪を中心として震度6弱を観測する地震があり各地で被害が報告されていますが、いざ自分が被災したらどうすればいいのか、どこまで何に備えておけば良いのかは難しいところ。
そこで本記事では2011年の東日本大震災で避難まで経験した筆者が、実体験に基づいたこれだけは押させておきたいポイントをご紹介いたします。
実体験を元にした被災時の大事なポイント
私、ともぞうは7年前の2011年3月11日、青森で東日本大震災に遭い短期間ながら避難所に避難までを経験しました。

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さいわい家が津波の被害にあうなどもなく家族も全員無事だったのですが、地震直後からの停電など含め、実際に被災するとどうなるのか?結局一番役立った物は何かなどを踏まえてご紹介したいと思います。
家族とは避難する場所を事前に決めておくべし
地震が起きたのは14時46分。私は会社で仕事をしており今までにない規模の地震でとりあえず、会社の敷地に全員で避難。

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ガラケーで見られるテレビですごい規模の地震が起きていると知ったのでした。
そこでさっそく妻に連絡を取ろうとしても電話は通じず。さらにメール(当時auのCメール)を送るも反応なし…。家族の安否も分からないという状態。
その後、海にほど近い地域に会社があったので津波がくる恐れがあるということで全員に帰宅命令がで家に向かったのですが…
帰ってると思った妻は家には不在。学校に行っていた子供と合流できたのか、どこかに避難しているのかすら分かりません。
さて困ったと思っていると家のドアに張り紙があり、「子供と一緒に避難しています。」とのこと。
ただこの時点でどこにどんな避難所があるかも分からず…、消防車が巡回してこの地域に避難指示が出ているので、避難して欲しいという呼びかけのみ。
さてここからどうなったかというと、ひたすら渋滞する道を走りつつ家族を探した結果、合流できたのは3時間後のことでした。しかも同じ町内にいたにも関わらずです。
いやはやこの時は本気で焦りました。当時、まだまだガラケーメインの時代、災害伝言ダイヤルで安否を確認っていうのですが、そもそも電話が繋がらないので連絡を取り合う手段がまったくなかったんですよね。(被災当時はSMSを送るも届かなかった)
当時、しきりにラジオで「災害伝言ダイヤル」をご利用下さいっていうのを聞いて、「だからつながらねーんだって!」とイライラしたのを思い出します。今はその辺りの教訓を生かして全然違うんでしょうけどね。
ということで、ぜひ覚えておいていただきたいのは、もし家族バラバラな状態で被災したとしても集まる避難所だけは事前に調べて決めておいて下さい。
いやほんとに。
というのも最初がこれだったので、次はこうならないようにって場所を決めておいたおかげで、その後の大きい余震も避難命令が出た時にはすんなり家族で合流できたのでほんとこれ大事ですよ。
参考までにこういうアプリで自宅周辺の避難所を調べることもできます。
電子マネーが広がってるけど、イザという時は現金
さて、無事家族と合流した私ですが、地震当日は避難所の駐車場で車中泊いたしました。
そして翌日、避難勧告も解除されて車中泊もきつかったので、自宅に帰宅。とりあえず食料を確保しようと買い物に出かけるのですが…やっているお店はまばら。
大阪のとあるドラッグストアにて。ほとんどのスーパーから水が消えてる模様。#地震 pic.twitter.com/NGJr5bmXtF
— ほりしゅん@更新ペース落とします。 (@horishun_miku) 2018年6月18日
そりゃ当然なんですが、なかでもなんとか困っている人のためにとお店を開けてくれるスーパーやコンビニがありまして、そこで大事だったのが現金。
はい、現金ですよ現金。
というのも、震災の翌日も私がいた地域は全域で停電をしていまして、レジが使えないもしくはクレジットカードが使えないという状態だったんですね。
またATMも止まっていて、新たにお金を下ろすことも不可という状態。
なので、私がよったコンビニでは電卓を片手に店員さんが計算をして、現金で支払いでして…いくらクレカがあっても現金以外では買い物ができないという状況だったんです。
たまたま我が家は数日前に生活費用のお金をまとめておろしていて助かったんですが、これがなかったら買い物すらままならないですからね…。
ということで、電子マネーとクレジットカードがあれば日常生活においては困らなくなりましたが、停電などが重なった状態となると無一文と一緒。
最低限のお金は普段使うお金とは別に、お財布に入れておくことをオススメします。
定番だけどやっぱりないと困るモバイルバッテリー
最後にですが、これはもはや定番であるもののやっぱり便利だったのがモバイルバッテリー。
どうしても離れた家族と連絡を取ったり、現在の状況を把握するために携帯を使うので携帯のバッテリー切れはかなりの痛手なんですよね。
私が過ごした避難所では電源が解放されており、30分交代で携帯の充電をさせてもらえたのですが、そこは人が殺到することもあり充分な充電はほぼ無理。
そうなるとやはり出番になるのは、モバイルバッテリーだったんですよ。これがあるとないとでは大違い。
当時私はガラケーとiPhoneの2台持ちだったんですが、やはりiPhoneでTwitterなどを使い情報収集しているとバッテリーの消費も激しく、モバイルバッテリーに助けられました。
もはやこの手の話だと必ず出てくるものではありますが、電源を確保できないという状況は割とありえるので、ほんと1つは大容量のものを持っていたほうがいいと思います。
その他
さて実体験からくる最低限これだけはということをお伝えしたのですが、それ以外に被災後の生活で必要だったものを一部ご紹介するとこんな感じです。
- カセットコンロ(ガスが止まってもお湯が沸かせる)
- ランタンもしくはろうそく(停電で夜過ごすのに必要)
- ラジオ(スマホのバッテリー節約しつつ情報を得るため)
- 非常用の水(断水すると水も飲めない)
- 2lの空きペットボトルやポリタンク(断水で配水を受けるため)
- 非常食(ごはんとか)
- 紙皿・紙コップ(断水中、洗わずに捨てられる)
当時我が家はカセットコンロ以外なくて、被災翌日に急いで買いましたよ。(その時も現金があったからよかったもののって話です。)
全部非常用に揃えておくのはキツイかもしれませんが、せめても停電時に備えてランタンとラジオくらいはあったほうがいいかなと思います。
まとめ
私は避難期間も短く停電なども短期間で済んだものの、それでも実際に体験してみると情報が全然なかったりなど困ることがたくさんありました。
今回は通常の災害時の備えではあまり書かれていなそうな内容を選んでご紹介したのですが、できれば他人事と思わず、今回書いた最低限の内容だけでも備えていただければと思います。