Uber自動運転での死亡事故 原因はシステムでの誤認識の可能性が浮上

今年の3月にUberが自動運転の試験走行中に歩行者をはねて死亡させた事故で、その原因が自動運転のソフトウェアにある可能性が出てきました。
システムは歩行者を減速してよける障害物と認識出来ず
今年の3月に自動運転機能で試験走行していたUber(ウーバー)車両が、車道を渡っていた歩行者をはねてしまい、病院に搬送されましたが死亡してしまった事故に関してお伝えしていました。

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記事を公開していた当時は、日本経済新聞の記事にて
米紙サンフランシスコ・クロニクルによれば、地元警察は歩行者が急に飛び出し、人間でも避けるのが難しい事故だったとみているという。
引用元:日本経済新聞
といった話もあり、自動運転でなかったとしても起きていた可能性が高い事故であったと報道されていたんですが…
その後、地元警察がTwitterで事故の様子を捉えたUber車両についてた車載カメラの映像を公開。
Tempe Police Vehicular Crimes Unit is actively investigating
— Tempe Police (@TempePolice) 2018年3月21日
the details of this incident that occurred on March 18th. We will provide updated information regarding the investigation once it is available. pic.twitter.com/2dVP72TziQ
映像を見ると、事故の直前ドライバーは前方を見ていないようにもみえ、避けられたかどうかは別として前方不注意もあったのではないかと言われていたんですね。
そのような中、この件に詳しいとされる関係者がThe Informationにて、事故の原因は自動運転のソフトウェアである可能性があると語ったそうなんです。

画像はテスラジャパンより
彼らによると自動運転のソフトウェアは様々なセンサーなどの情報を元に、走行中の車両周辺の物体を認識しているそうで、

画像はテスラジャパンより
それがよけたり・減速する必要があるものなのかを判定しているとのこと。
例えば走行中、前方に障害物を見つけた場合にそれを減速してよけるのか、そのまま走るのか判断するといった感じですかね。
そして今回の場合、この判定がうまく働かず「歩行者を反応する必要がない障害物」と誤検知した可能性があるそうなんです。
では単純に感度を高めれば良いかといえば、そうすると必要非常に過剰に反応してしまうので頻繁に減速などをしてしまうので、そのバランス調整が自動運転ソフトウェアの最大の課題ということに。
ただ今回の場合、自動運転レベル3だとするとドライバーは本来、いつでも対応できる状態でなければならないところ、前方を見ていなかったということもあり、2つが重なった結果事故に繋がったと思われます。

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正式な原因追及に関しては、米国家運輸安全委員会(NTSB)が正式な報告書をまとめ、結果概略が発表されるとのこと。
安全性の確保とスムーズな走行という2つの命題に対して課題が浮き彫りになった今回の事故ですが、私たちの想像する乗っているだけで目的地に着くレベルに行くまでにはまだまだ先は長そうです。