電子辞書が小型PCに!イチから作り上げた高校生猛者が現る
何かと便利な電子辞書、最近はスマホの普及によって役目を奪われた感がなくもないですが、学校へ公式で持ち込める数少ない電子機器ですね。
とある高校生はこの「電子辞書は学校に持ち込んでも大丈夫」という点を逆手に取り、電子辞書を搭載した小型PCを自作し学校へ持ち込む事に成功したそうです。
プロレベルの自作
一口に自作PCと言っても様々ですが、今回「Windows10搭載電子辞書つくってみた」動画シリーズをリリースした0530HLLさんが作ったのは、設計・プログラミング・外装に至るまで自作された本気の自作PC。
実寸などは公開されていないので動画を見た感じのサイズ感ではあるのですが、大体「ニンテンドー3DS LL」を少し厚くした感じ。
0530HLLさんは高専や工業高校ではなく普通科の生徒だそうですが、元々プログラミングをしていたそうで、今回の制作のために3DCAD(3D設計ソフト)と電子回路について勉強。
着想から設計、完成までには7ヶ月もの長い時間がかかったそうですが、下記スペックのとんでもない電子辞書(に見えるPC)を完成させました。
- CPU – Atom x5 Z8350
- OS – Windows 10
- RAM – 4GB
- SSD – 64GB(SDカード拡張可)
- ディスプレイ – 7インチタッチパネル
- 入力 – タッチパネル
- 生体認証 – 指紋認証
- 音声 – ステレオスピーカー
- 外部入力 – USB3.0
- 通信 – 802.11 a/b/g/n/ac
- Bluetooth – 4.0
- 排気 – セミファンレス
- バッテリー – 5,000mAh
上記スペックの実現にはかなりのパーツと配線が必要になるのですが、パーツ類を全てモデリングして3DCADで積み木のように組み上げ、パーツ類がピッタリ入りかつ全パーツがネジ止めできる外装を設計します。
設計した外装は熱溶解積層方式の3Dプリンタで印刷し、3DCADでモデリングテストした時と同様に組み上げられました。
また、電子辞書機能やタッチパネル周りの制御に関しては既存のソフトを使用するのではなく、自分で開発したソフトウェアを搭載したとの事。
しかし自作したソフトを採用する事で、もし先生に画面が覗かれそうになった場合でも、仮想キーボードに特定のジェスチャーで「全画面辞書モード」に瞬時に切り替わり、PCとして没収されるのを防御する機能を実現。
ちなみに0530HLLさんは「学校でWindows 10を使う」の達成指標として、「授業中にけものフレンズ第1話を視聴する」を設定。
数日前に席替えで最後列になった事もあって、無事(?)授業中にけものフレンズ第1話の視聴を成し遂げたそうです。
まとめ
あまりにも高校生離れした制作内容と動画のクオリティに、自称「現役普通科の高校生」を疑う声も少なくはないのですが、普通に大人でも7ヶ月かけてこのような作品を作ることはできないかと思います。
この将来有望すぎる0530HLLさんの動画は、下記リンクからニコニコ動画で視聴可能です。