5,000万人の個人情報が不正流出したFacebook!一体なにがあったの?

Facebookユーザー5,000万人の個人情報が流出。
にわかに信じがたいニュースですが、本日CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏が事実を認め「ユーザーの信頼を裏切ってしまった」と発表しました。
海外を中心に「#DeleteFacebook(Facebookを削除しよう)」なんてハッシュタグも流行っているようですが…一体なにがあったのでしょうか?
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騒動の経緯は
事の始まりは今月16日。Facebookが「ユーザーデータの規定外流用を行った」として、
- イギリスの選挙コンサルティング会社「Cambridge Analytica」(以下、CA社)
- Cambridge Analyticaの親会社「Strategic Communication Laboratories」
- ケンブリッジ大学の心理学教授アレクサンドル・コーガン博士
のアカウントを停止すると発表しました。
ユーザーデータの規定外流用?なんじゃそりゃ?って感じなんですが…翌日17日、New York Timesが「CA社がFacebookユーザー約5,000万人の個人情報を取得し、2016年のアメリカ大統領選のために無断で流用した」と報じたことで大きな騒ぎに…。
New York Timesによると、CA社の元幹部クリストファー・ワイリー氏が
- CA社はコーガン博士の開発した「Facebook用個人診断アプリ」でユーザーデータを入手
- 本来であれば破棄しなければならないそのユーザーデータを保有していた
- アプリを利用したユーザーと、そのユーザーの友だちの個人情報にアクセスしていた
- すべて合わせると約5,000万人分のデータに
と証言。
報道を受けCA社は「コーガン博士と関係のある調査会社『Global Science Research(以下、GSR社)』から、不正流用とは知らずにユーザーデータを購入した」「2015年にFacebookから『不正流用にあたる』と指摘された時点で破棄した」と説明しました。
しかしその後、英国情報委員会事務局と選挙管理委員会、そして米マサチューセッツ州検事などがこの件の調査を開始。
するとCA社は「New York Timesに証言した元幹部ワイリー氏がGSR社の関係者である」「当社はこの事件とは無関係だ」と主張したのですが…騒ぎは収まることなく、ますます大きくなっていきます。
一部では、
- コーガン博士はFacebookユーザーの心理的研究に関して、ロシア政府から補助金や技術を得ていた!
- CA社のCEOは政治的に対立する相手を、フェイクニュースを拡散したりお金を使って封じ込めていた!
などと報じられ、アメリカ議会や米連邦取引委員会なども動き始めます。
そして本日、マーク・ザッカーバーグ氏が「ユーザーの信頼を裏切った」「この問題を改善する」と自身のFacebookに投稿。
と、ここまでが一連の騒ぎの内容となっています。

Photo via VisualHunt
5,000万人もの個人情報が流出していたというのはもちろん大きな問題なのですが、
- ユーザーデータがイギリスのEU離脱を問う国民投票やアメリカ大統領選に用いられた可能性がある
- データ収集に使われたFacebookアプリに、ロシアからの資金が流れていた可能性がある
というのもあって、ここまでの騒ぎになっているようですね…。
Facebookは23日にもアメリカ議会で質疑応答を行うと言われていますが、果たして真相は明らかとなるのでしょうか。今後の動向に注目です。