免許証もスマホの時代?アメリカでデジタル運転免許証の導入試験開始

スマホが普及した事で様々なモノがスマホに集約されつつあり、日本ではマイナンバーをアプリで利用する試みも始められていますね。
そういったものでパッと思い浮かぶ「運転免許証」は世界的にまだデジタル化の例がないのですが、アメリカのデラウェア州では導入に向けた試験が開始されるそうです。
問われるセキュリティ
プリペイドカードやクレジットカード、航空券などもスマホに集約できるようになっているのに未だにデジタル化されない「運転免許証」、構想自体は様々あるようなんですがセキュリティ面などの問題で実現には至っていません。
そんなデジタル免許証の実現に向け、アメリカのデラウェア州では遂に導入試験を行う事を発表しました。
この試験では州の職員ら200人が「mDL」と呼ばれるデジタル免許証を実際に持ち歩き、既存のカード型免許証のように利用してフィードバックを獲得しようという試みです。
「運転免許証」は世界的にも「身分証明証」として利用されているものですから、セキュリティ関連や偽造・改ざんといったアクションについてかなり慎重にならなくてはなりません。
「mDL」はパスコードや顔認証によって本人にしかアクセスできないよう保護されており、また通常開示を必要としない個人情報(免許番号・住所・生年月日など)も段階的にロックされるので、必要以上の個人情報を表示しない計らいが取られています。
また導入計画で「mDL」は完全に現物の免許証の代替にするつもりのようで、仮に実物の免許証を持たずに車を運転しても、「mDL」が表示・提示できるのであれば問題がないレベルにしたいとの事。
冒頭の通りまずは州の職員ら200人が利用し始め、6ヶ月の試験を経て本格導入を進めるとの事で、早ければ今年10月ごろには導入がスタートしているかも知れません。
なんでもかんでもスマホに集約する事には一抹の不安を覚えますが、全てがスマホに収まるならそれはそれで便利になるのかもしれませんね。
まとめ
一番ネックになるのは、偽造・改ざんといった悪質な犯罪行為への対処かと思われるのですが、この辺のセキュリティについての言及は公式のプレスリリースにも記載されていませんでした。
まだ地域に依存したタイプの証明書ばかりですが、もう少し未来にはパスポートなんかも完全にデジタル化するのかも知れませんね。