Siri生みの親「当初目指していたSiriと全然ちがう!」痛烈に批判する理由とは
iPhone 4sで搭載され、いまやiPhoneユーザーのアシスタントとしてお馴染みになったSiri。
年々賢くなっているように感じますが、Siriの生みの親は「いまのSiriは驚きと喜びに欠けている」「当初目指していた姿とはまったく異なる」と痛烈に批判しています。
一体その理由とは…?
Appleが目指しているSiriは…
そもそもSiriはAppleが生み出したわけではなく、世界で最も大きな研究機関のひとつである「SRI International」のプロジェクトとして始まり、2008年にSiri社が立ち上がりました。
そして2年後の2010年にSiri社はAppleに買収され、現在Apple製品のアシスタントとして活躍しています。
さて「SRI International」にてSiriを生み出した親でありSiri社の創設者が、Norman Winarsky氏。
2011年、iPhone 4sが発表される前、Winarsky氏は「私が手助けした技術でAppleが何をしようとしているのかまったく分からない。だがAppleはSiriで革命を起こすのだろう」と期待を寄せていたそうです。
しかしそれから7年、今もSiriはユーザーの要求に対する返答に時間がかかり…これはWinarsky氏が想定していたものとはまったく異なるのだとか。
SiriがiPhone 4sに搭載される前、実はiOSアプリとしてリリースされていたのですが、この時は「旅行やエンターテインメントに特化したコンシェルジュ」として開発されていたそう。
例えばユーザーが空港に到着し乗る予定だったフライトが欠航だと分かったら、ポケットからiPhoneを取り出す前からSiriは別のルートを検索している、もし別のルートがなければ近隣のホテルを予約できる状態にしておく…といった具合。
※以下の動画はiOSアプリ『Siri』のレビュー
そしてこの分野を極めたら、次の分野へ…と拡張していく予定だったのだとか。
しかしみなさんご存知の通り、AppleはSiriを「あらゆる分野に対応するアシスタント」としてデビューさせ…Winarsky氏が「狭く深く」ならAppleは「広く浅く」に舵を切りました。
その結果なのか、残念ながらSiriは他企業のAIアシスタントの中でも最下位の知能指数と言われ、Winarsky氏は「Appleは絶対に得られないレベルの完璧さをSiriに求めている」とバッサリ…。
AmazonのAlexaやGoogleのAssistantなどライバルが多いSiri。果たしてこの2トップを超えられる日は、そして生みの親であるWinarsky氏が納得する日は来るのでしょうか。