個人でAIを育てる時代来た!?スマホで学習するAI『SOINN』
今やスマホでも利用できるようになってきている人工知能、iPhoneではSiriがお馴染みですが、世の中には他にも様々なAIが公開されていますね。
そんなAIの1つに日本が開発した『SOINN』というものがあるのですが、なんとスマホで学習する個人向けAIとしてチューニングされたバージョンがあるそうなんです。
SOINN f.P.U
様々な分野で投入し始められているAI、我々に最も近いものではSiriが、世界的に有名なのであればAmazonのAlexaなんかがそうですね。
基本的にAIはその膨大な情報量などから、学習した内容などをネット上のデータベースに保存し、コマンドによってアクセスしたり、あるいは学習情報をアップロードして成長していきます。
東工大長谷川修研究室で開発されたAI『人工脳SOINN』もその1つなのですが、これを運用するSOINN株式会社がなんとクラウドを使用しない完全インストール型のAI『SOINN f.P.U』を開発しているというのです。
先の通り一般的なAIはクラウド型と呼ばれ、ネット上にアクセス可能なデータベースを置くことで様々なニーズに応えるワケですが、完全インストール型の『SOINN f.P.U』はデータベースもスマホに置くとの事。
スマホ上の操作や行動などを学習しその情報をスマホ内にだけ保管、ユーザ個人に特化したAIとして成長するように作られています。
それは例えば、「天候が悪い日は早めにアラームを鳴らす」とか、「ウェアラブルデバイスで体調を調べて、その日の健康に合わせたレシピやトレーニングメニューを提案」といった感じに、ユーザ個人のニーズに寄り添った形に進化するようです。
学習した全ての情報はスマホのみに保存されるので、クラウド型AIのような情報漏洩の心配も少なく、自分の情報に特化したAIになるので、一般的なAIよりもかなりユーザ親和性の高いものになりそうですね。
『SOINN f.P.U』はまだ一般に公開されていないものなのですが、3月22日にASCII主催で行われる「IoT&H/W BIZ DAY 5 by ASCII STARTUP」にて紹介されるそうです。
まとめ
学習データなどをすべてスマホ内に収めるとの事で端末への負担も考えられるのですが、独自技術による情報のスリム化や増大傾向にあるスマホストレージの事を考えれば、あまり大きな問題ではないようにも思えます。
Siriは全方向に向けたAIでしたが、未来ではこうした個人に特化したAIが主流になるのかも知れませんね。