艦これ公式Twitter垢を凍結した「DMCA」とは?悪用すれば訴訟問題になる事も

先日、人気ブラウザゲームの「艦これ」公式Twitterアカウントが一時的に凍結されるという事件が発生し、ファンの間で様々な凍結理由が飛び交いました。
運営側の努力で翌日には凍結を解除する事ができたのですが、そもそもの凍結理由に「DMCA」なるあまり聞きなれない単語があったのですが、一体どのようなものだったのでしょうか?
アメリカの著作権
2月22日の午後、艦これの公式Twitterアカウントである@KanColle_STAFFが凍結される事件が発生し、一時的に140万近いフォロワーも0になってしまうような事態になりました。
「投稿内容に問題があった?」「誰かが通報した?」と様々な理由が飛び交ったのですが、問題解決後にTwitterで「DMCA著作権侵害対応」で凍結された旨が報告されています。
昨日、私達のアイコン画像を自身が描いたものだという偽名の第三者からTwitter社に連続の虚偽通告があり、同社よりDMCA著作権侵害対応でアカウント一時凍結されました。が、極めて悪質な悪戯/業務妨害行為である旨を関係各社と即時共有し、同日復活致しました。大変なご心配をお掛けしました。#艦これ
— 「艦これ」開発/運営 (@KanColle_STAFF) 2018年2月23日
この「DMCA」とは「デジタルミレニアム著作権法」と呼ばれるアメリカの著作権法で、日本の著作権法よりも制度が厳しく、例え著作権侵害側に故意や過失がなくても罪に問われるという特徴があります。
今回の件は公式アカウントで採用されているアイコンについて、第三者が「自分が作ったアイコンを不正に使われている」とTwitter側に嘘の通報し、Twitterの自動処理で凍結に至ったとの事。
「DMCA」には「著作権侵害側に故意や過失がなくても罪に問われる」ため、仮にプロバイダや運営が著作権違反の可能性がある事柄について放置しておく事なども、罪に問われる可能性があります。
この特性ゆえ、プロバイダや運営は通報があった段階で「とりあえず削除・凍結する義務」が発生し、例え通報自体がいたずらや妨害行為であったとしても、無調査で即座(または自動)に削除・凍結してしまう模様。
関係ない第三者による「DMCA通報」でも即座に効力を発揮するため、いたずらや妨害行為としてはかなり早い段階で反映され、わかりやすい効果を発揮します。
しかしこれは法を利用した悪質な妨害行為となるため、専門家によれば「偽計業務妨害罪」または「威力業務妨害罪」として訴える事も可能と話されているそうです。
まとめ
艦これ運営は、アカウントの凍結が解除された後も頻繁に「DMCA通報」が行われていると報告しており、もしかしたらプロバイダ情報開示を経て通報者を訴える事になるかも知れませんね。
強力な著作権故にいたずらなどに悪用されたりする例は数多くあり、日本でもとあるSNS運営会社が個人ブログの記事を消すために悪用した、などの報告がみられます。