公開7時間で休止した「Osushi」…一体どんなサービスで何が問題になったの?

今月1日午後2時頃、webサービス「Osushi」がリリースされました。しかしそのリリースから7時間後の午後9時頃、なんとサービスが休止する事態に。
Twitterにもトレンド入りするなど話題になっているのですが、一体この「Osushi」とはどんなサービスで、何が問題となったのでしょうか?
Osushiってどんなサービス?
昨日リリースされ休止した「Osushi」は、web上で他のユーザーに寄付金を送れるというサービスです。
- お寿司:寄付金(1貫100円で、10貫まで一度に送れる)
- お茶:応援の気持ちを伝えるメッセージ(無料)
- 玉子:応援メッセージへの返信(無料)
と、サービス名が「Osushi」ということで、それぞれの機能がお寿司に例えられているのが特徴。
Osushiの運営会社「ウォンタ」は、
- イベントの登壇者(良い発表をしたら、オーディエンスはお礼したくなるかも)
- ブロガー(良い記事を書いたら、閲覧者は感動して応援したくなるかも)
- ソフトウェア開発者(オープンソースを開発しているなら、お寿司を貰えないはずがない)
と、支援用途の例を挙げています。
寄付金が「お寿司」メッセージが「お茶」等の言葉に言い換えられているので、「お寿司100貫食べたいな〜!」「お茶しかあげられなくてごめん><」と気軽に支援をお願いできる、といった側面もあるかもしれませんね。
ちなみに決済はクレジットカードのみで、1,000円の寄付金が集まるたび銀行口座に自動で振り込まれる仕組みとなっています。
さて、そんなOsushiですが…一体なにが問題となりサービスを休止する事態となったのでしょうか?
Osushiがサービスを休止した理由とは?
実はこのOsushi、今年1月10日に事前登録受付が開始されており、開始から5日で数千人が登録するなどネット上で話題になっていました。
そのため昨日のリリース直後から実際に使ったユーザーが多かったようなのですが…Twitterを見てみると、
- 他ユーザーの口座情報を見たり、編集できてしまう
- クレジットカード情報を消せない
- 退会できない
という声が。個人情報の扱いがかなりずさんだったようです…。
さらにお金のやり取りをすることから、「個人間送金にあたり、資金決済法に違反しているのでは?」という法律的な問題も指摘されていました(個人間送金について詳しくはこちら)。
以上のことから炎上してしまったOsushiですが、
- ユーザー情報・決済に関する情報・メッセージ情報などを完全に削除
- 寄付金は支払い者へ返金(受け取った寄付金は振込なし)
という対応を発表し、本日9時44分にすべてが完了したとのこと。
【ご報告】
— Osushi (@_Osushi_Love_) 2018年2月1日
リリース直後の本サービスですが、様々な不具合等が確認されております。
ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。
直近の対応として、全データ(ユーザー情報、決済に関する情報、メッセージ情報など)を完全に削除させていただきます。
(つづく…)
また、お支払いいただいた金額ですが全て支払い者への返金処理をさせていただきます。
— Osushi (@_Osushi_Love_) 2018年2月1日
受け取った金額については誠に申し訳ありませんが振込はなしとさせてください。
すべての作業完了は明日午前中までを予定しております。
重ねて、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。
【ご報告】
— Osushi (@_Osushi_Love_) 2018年2月2日
昨日お伝えした全データ削除、全お支払いへの返金対応が完了しました。
面白い試みのサービスなので、問題を修正してぜひ再開して欲しいところですが、もしも指摘があった通り資金決済法に抵触しているとなるとちょっと難しいかもしれませんね…。
なにはともあれ、ユーザーの個人情報流出→クレジットカードの不正利用など大きな問題が起きる前に事態が収束したのは不幸中の幸いと言えそうです。