脆弱性が見つかったWi-Fi、新たな規格「WPA3」が発表される

昨年10月、Wi-Fiの暗号化システム「WPA2」に仕様レベルの脆弱性が見つかった、と世界中で話題になったのを覚えていますでしょうか?
AppleやAndroid、Microsoftなど各企業がOSベースで対策し幸いなことに大きな被害は起きませんでしたが、今回、より安心して通信できる暗号システム「WPA3」が発表されましたよ。
WPA2の後継、WPA3が発表される
昨年10月、Wi-Fiの暗号システム「WPA2」に「KRACKs」と呼ばれる脆弱性が見つかった問題。こちらで詳しくご紹介しているのですが、簡単に言うと
- Wi-Fiで通信をした個人情報(ID、パスワード、クレジットカード情報etc…)が第三者に漏れる
- パソコンの共有フォルダで保存している個人情報が漏れる
- 社内Wi-Fiのパスワードが分からなくても、第三者が社内のネットワークに侵入できる
などの被害が発生する可能性が考えられていた、とても怖い脆弱性だったんです。
しかしAppleを始め、AndroidやMicrosoftなどがOSベースで対策し、幸いなことに現在まで大きな被害は報告されていません。
とは言えWPA2には弱点があることが分かってしまいましたし「安心だね!」というわけにはいかず…。
後継の暗号システムが待たれていたのですが、この度相互接続性試験方法の策定や製品の認証行う「Wi-Fi Alliance」が、新規格「WPA3」を発表しました!
WPA3の新機能とは?
「WPA3」は現行の「WPA2」の機能を拡張し、より強固なセキュリティを確保する新規格。今回発表された主な新機能は、
- 総当り攻撃(ブルートフォースアタック)からの保護機能
- ディスプレイのない端末(IoTデバイス等)でも、簡単に設定できる機能
- 端末とルータ間の通信をすべて暗号化する機能
さらにKRACKsで明らかとなったWPA2の弱点も新方式になるそうです。今よりもっと安心してWi-Fiが使えるようになりますね。
WPA3の利用が開始されるのは今年後半からとのことで、詳細についても今年後半に発表されるそうです。
iPhoneに関してはソフトウェアアップデートでWPA3に対応するとは見られていますが、今後のAppleの動向に注目ですね。