Appleが「バッテリー劣化で動作が遅くなる問題」で、さっそく訴えられる

昨日、Appleが「バッテリー劣化でiPhoneの性能は低下する」と公式に認めたとご紹介しましたが、なんとAppleがさっそくアメリカ在住のユーザーに訴えられてしまったそうです。
訴訟大国アメリカ、さすがですな…。
Appleの対応は経済的損失?
昨日ご紹介したばかりの、Appleが「バッテリー劣化でiPhoneの性能は低下する」と認めた問題。こちらで詳しく説明しているのですが、事の顛末はざっくり言うと
- とあるユーザーが「iPhoneのバッテリーを交換すると、動作が性能が大幅に向上する」と海外掲示板に投稿する
- そのユーザーの意見に賛同する人がチラホラ出てくる
- ベンチマークアプリ『Geekbench』のJohn Poole氏が実際に検証し「バッテリーが劣化している場合、iOSが意図的に動作を遅くしている」と推測できる結果を発表する
- Appleが公式に「バッテリーの劣化でiPhoneの性能は低下する」と認める
というものでした。

Photo by iFixit
Appleが認めたとは言え、「新製品を売りたいがために性能を意図的に低下させている」というわけではなく、以前問題になったiPhone 6s(や6、SE)のシャットダウン問題を解決するための措置であることを同時に説明しています。
iPhoneはバッテリーの劣化を感知したら動作を安定させてシャットダウンしないようにするようになっている=ユーザーはパフォーマンスが低下したと感じてしまう…というわけですね。
これはリチウムイオンバッテリーの特性でありどうしようもないところなんですが、Appleが公式に認めた直後、米ロサンゼルス在住のStefan Bodganovich氏とDakota Speas氏は、Appleに損害賠償を求める集団訴訟を起こしました。
2人は
- Appleが行った措置はユーザーが所有するiPhoneの価値を損なわせるものである
- これはユーザーが望んだものではないし、同意もできない
- 新iPhone発売にあたって旧iPhoneの性能を意図的に低下させ、その事実を開示しなかったことは問題
などと主張しているようですよ。
う〜ん、少なくともAppleは措置を講じた時に説明するべきだったとは思いますし、2人の主張も分からなくもないような…。
とは言えシャットダウンが起き続けることのほうがユーザーは望まないですし、2人が裁判に勝つ可能性はかなり低いように感じますが…いやはや、さすが訴訟大国アメリカといったところでしょうか(;´Д`)