利用者側への影響は?ヤマトがAmazonに運賃1.7倍への値上げと取扱量抑制で交渉へ

ども!ともぞうです。
今年3月にクロネコヤマトが27年ぶりに運賃の値上げをすると発表して大きな話題となりましたが、気になるのは送料無料でやっているような通販サイトへの影響ですよね。
なかでも大口顧客となるAmazonとも交渉を進めているようなのですが、ダイヤモンド・オンラインによると運賃とともに荷物の取扱量に関しても交渉していることが分かりました。
それによってどんな影響が利用者側にあるのか考えてみましたよ。
デリバリープロバイダの配送トラブルにクロネコヤマトとの交渉と頭が痛いAmazon
今年の秋から個人だけでなく、法人における荷物の運賃を値上げすると発表しているクロネコヤマトですが、自分が荷物を送るだけでなく通販サイトへの影響は気になりますよね。
特にクロネコヤマトの大口顧客の1つはAmazonであり、利用者も多いことから気になるところなのですが、ダイヤモンド・オンラインによると、現在運賃に関しては現状の1.7倍を要請しているとのこと。

表は個人向け運賃の値上げ額
そもそも現在いくらで請け負っているのかは法人の契約によるものですので、分かりませんが単純に考えて今までの2倍近い単価を要求する強気な交渉をしているようです。
それを素直にいいですよ、とAmazonが言うとは思えませんが、問題はその値上げ分がどういう形で影響してくるかという点。
Amazonの場合、プライム会員なら送料無料(お急ぎ便、日時指定便含む)ですが、通常なら以下のような送料が発生します。
お急ぎ便や日時指定便はともかく、もしクロネコヤマトが値上げをした場合にはプライム会員の会費であったり、現在は2,000円以上なら無料のところを2,500円や3,000円以上と言った具合に無料になる金額の変更もありえるでしょう。
じゃあそうしないために、Amazon側値上げ分を丸々吸収するという方法も考えられますがまあ現実的に考えにくいところ。
さらにクロネコヤマトは運賃の値上げに加えて、Amazonから委託される荷物の取扱量を減らすことも要求しているようで。

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そもそもクロネコヤマトは荷物の取扱量が増えて、十分な人材が確保できない。要は無理して続けてきたけどそろそろ限界!という事を言っているので、必然的にでる要請ともいえます。
その第1段階として今年4月Amazonの当日配送荷物に関して、段階的な撤退を表明しており確実にその取扱量を減らそうとしている訳ですが、
その配送の能力の不足分に関しては、Amazonは日本通運の利用を増やしたりしてなんとかしのいでるというのが現状。
そのような状況の中で少し前に話題になったのが、Amazonが提携している地域の配送業者であるデリバリープロバイダの存在。
要は地域の中小運送業者と提携して、大手に頼らず荷物を配送するということなのですが、「荷物が届かない」「連絡がつかない」など悪い方の話で話題になってしまったんですよね。
Amazonに商品を頼んだら聞いたことのない配達業者が全然届けてくれない。
— 文具営業専門家/文具道師範代 (@hirokimg) 2017年6月30日
不在票が入ってないから再配達の連絡が取れない。
Amazonのカスタマーセンターに連絡したら「我々も連絡が取れないんです」と驚愕の回答が。。#Amazon #デリバリープロバイダ pic.twitter.com/o4f2qpVaPt
こんな頭が痛い問題も出ているなかで、クロネコヤマトの取扱量を減らして、他での取扱量が増えたらさらなるトラブルが発生するのは目に見えてます。
Amazonとしては将来的に自社提携の配送ネットワークを構築して、大手に頼らない配送システムを構築することを考えてはいると思いますが、今はまだその時とは言えません。
そうなると、Amazonとしては要請を丸ごとは飲めないながらも、ヤマトの取扱量が減ることは避けなければならず、妥協案で1.7倍の値上げだけは飲むなんてことはありえそうですよね。
ただそうなるとその値上げ分が何かしらの形で我々利用者に転嫁されることになる訳でちょっと残念なのですが、そろそろ送料無料をとるか安心確実な宅配の質をとるか…そういう選択が迫られる時がきているのかもしれませんね。